色んなことに対する適当さがこういう事態に結びついたような気がしてならない。
だいたい、あれだけ原稿を落とし続ける人がちゃんとした人なわけはない。
ちゃんとしてないのではなく、どうしてもちゃんとできない人なのかもしれない。
そうであれば、江口氏がするべきだったのはそういったことに対応してくれるエージェントを雇うことだったであろう。
90年代以降、権利に関する認識が全くアップデートされなかった老人の問題としても捉えられるわけで、自分もそうなったらどうしようと不安になる出来事でもあった。
こんなことがあれば、企業や自治体は怖くて使えないし、広告とか広報に関する仕事はなくなってしまうのではないだろうか。問題をクリアしたやり方で仕事を始めたとしても、悪いイメージのついた江口氏を使うところもなかなかないだろう。
いっぽうでファンの多い人であるし、本人に続けたい意思があれば完全に消えてしまうこともないだろう。
江口作品だと思って好きだったものが実は他の人のものだったとショックをうけている人がいたが、江口氏の線や色彩でなければ、そこまで好きにならなかったのではないかとも思う。
だからこそ、手順を踏んだうえで江口寿史の絵であるというものにもう一度ちゃんと取り組むべきではないか。それが一時代を築いた作家としての矜持ではないだろうか。
金井球さんのPodcast番組
最初に家族に教えられて今回のことを知って確認したみたところ、「え、これ金井球じゃん!」となって驚いた。金井さんはXのTLによく流れてくる人で、なんとなく見知っていた人だからである。中央線文化祭2025というイベントのイメージにあっている人だと思うし、江口氏もよくここにたどり着いたなとはちょっと思った。
金井さんのXをみてみると、9月26日に、
わたしは権利が好きだから まもりたい
9月28日に、
人間と申しますのでよろしくお願いいたします。
と投稿されていて、10月3日の投稿の文面を踏まえて考えてみると、このころにポスターのことを知ったのではないだろうか。
ほんとに驚いただろうし、どうするか色々と考えたことだろうと思う。
こういうことがあると、被害者側がたたかれることも多いのだが、基本的に彼女の対応や文章を賞賛する声が多く、なんだが安心した。