松本の性加害キャンペーンにおいて文春が大々的に報じたのは、六本木の超高級ホテル「グランドハイアット東京」でのスイートルーム飲み会だ。
誌面では、松本と同席していたのは「大物タレント」と匿名になっていたが、 「文春はその人物が中居だったことを改めて報じています。要するに、中居と松本は同じ『ハイアット飲み』の常習者で同じ穴のムジナだったということを示唆している。松本問題とフジ中居問題は地続きだったのです」(同前)。文春はフジ中居問題における「ハイアット飲み」について「ある大物芸能人がベッドルームで全裸になって女子アナを手招きしていた」と報じたが、その人物こそ松本だったのだ。
「この内容は、フジが依頼した第三者委員会の調査報告書にも匿名処理をされたうえで記載されていました」(スポーツ紙記者)
だが、ここで不可解な事態が起こる。その事実を大手メディアは黙殺し、些細なことでも実名報道をする週刊誌系のネットメディアでも報じられることは一切なかった。松本や吉本興業に拝跪しているさまが浮かび上がるのだ。
「今回の松本の正式復帰報道において、主要なメディアが『フジ中居問題』と松本の関与について一切触れないという異様な状況です。いくらスキャンダルで活動休止していたといえ、松本人志の金看板は、いまだテレビ的には大きすぎる。おまけに、テレビ界は吉本と旧ジャニーズ勢が仕切る番組ばかり。結局、各局とも完全にひれ伏しているわけですよ。相変わらずの忖度体質は報道機関としての機能不全を露呈している」(前出・民放局ディレクター)
実は、その最たる例が文春の報道姿勢に他ならない。
第三者委による調査報告書で松本の事案が取り上げられた際、本来であれば真っ先に取り上げるべきところ、文春はそのことについて一行も触れていないのだ。その背景にあるのが、松本と文藝春秋との間の裁判沙汰である。