大悟は「たぶんあの人らは、自分だけ見に来る人を笑かしにいくから、笑かし方の戦い方が違うというか。それを見てる奴はおもろいんやろうけど、ワシらから見たらおもろくはないかな…っていう」とも力説していたが、この「芸人至上主義」の驕りこそ時代とのズレを生んだ要因だろう。
「大悟はテレビ的な笑いが理解できない若い世代や、新しい笑いの担い手であるユーチューバーに対して度々批判的な言動を見せていますが、これは新しい価値観や笑いの形式に対応できず、過去の栄光にしがみつこうとする古い芸人の焦燥であり、地上波の外に出たら勝負できないという本音の裏返しでしょう」(前出・スポーツ紙記者)
今や若年層の笑いの中心はテレビではない。ユーチューバーやTikTokクリエイターたちは、芸人よりはるかに自由に瞬発的な笑いを生み出しており、彼らを批判したところで時代を読めない昭和的センスの象徴として見られるだけである。事実、多くの若手芸人たちはネットを活用して新しい笑いを生み出しており、さらに大悟が憧れた松本人志も『DOWNTOWN+』をスタートさせている。実質的にテレビを追放されたためとはいえ、少なくとも自分の笑いを貫く覚悟だけは変わっていないようだ。
対して大悟はどうか。松本はその生配信で、「最近の芸人は地上波病になっとる」と指摘していたが、大悟は「地上波病」に反発するどころか、その古さに甘えているだけだろう。「おもしろくなければテレビじゃない!」と皮肉を叫んで番組を降板した大悟だが、ならば大悟のような古い芸人もまたテレビから消えていくのは必然なのかもしれない。
取材・文/小松立志
初出/実話BUNKAタブー2026年1月号
