フィフィはああ見えて2歳から日本で生まれ育ったほぼ日本人である。しかし、タレントとしてブレイクしたのはなんか面白いエジプト人としてだった。実際よりも必要以上に外国人枠だった。先ほど私もつい「ああ見えて」と書いてしまったが、東アジアの均一的な人種の中であのルックスは良くも悪くも目立っていただろう。差別的な扱いを散々に受けたはずだ。おそらく、見た目は日本人とはさほど変わらない在日韓国人とは比べものにならないほど。
もし過度に日本に適応しようとした結果で極右に近い保守になったとしたら哀しいな、と思ったのだ。我々の世界、つまりゲイにもそういう人たちはかなり多いから。少数派でありながら、多数派に味方し、強権や家父長制や差別を礼賛し、リベラルや多様性や他のマイノリティを憎む人たち。まるでいじめられるより先にいじめっ子に媚びる弱者ではないか。時を経て共産党という宗教の二世から抜け出した私は色々な思想があってしかるべきとは思うが、そういう経緯があったとしたら、とつい想像してしまうのだ。
その後調べたら冒頭のちんぽっぽ連呼は河合ゆうすけとの痴話喧嘩からということが判明した。そこは中核派の男の子に活動資金を貢いで急速に支持を失った元祖ネトウヨ桜井誠の汚いロミオとジュリエットみたいなドラマチックさを見習ってほしかった(オチをゲイネタにもっていけてホッとしています)。
ジャニー喜多川:サムソン高橋連載1
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大谷翔平:サムソン高橋連載7
頂き女子りりちゃん:サムソン高橋連載8
PROFILE:
サムソン高橋(さむそん・たかはし)
鳥取県出身。ゲイ雑誌『SAMSON』 編集部で編集者およびライターとして勤務し、同社の『SAMSON ViDEO』も制作。2002年に退社。その後はフリーライターとして活動。能町みね子と同棲生活をしている。主な著書に、『世界一周ホモのたび』(ぶんか社)シリーズ。
twitter:@samsontakahashi





