残りの5バンドによる79年3月11日に新宿ロフトで行われたライブ演奏が収録されたアルバム『東京ロッカーズ』が79年にリリース。
PAIN、8 1/2、BOLSHIE、SEX、自殺といった第二世代的な若いバンドが多く収録された『東京ニュー・ウェイヴ’79』がリリース。
ミラーズのヒゴヒロシが主催する自主製作レーベル・ゴジラレコードからミラーズ、ミスターカイト、フリクションのギター。恒松正敏のソロ、Maria. 023、Flesh のシングルやEPが78年から79年にかけてリリース。
レコード店「ジョージア」のスタッフが設立したレーベル・PASS RECORDSから79年にフリクションのシングル「Crazy Dream/Kagayaki/Big-S」がリリース。
津島英明監督の79年のドキュメンタリー映画『ロッカーズ』(監督の死後、未公開映像を加え『ROCKERS(完全版)』が2008年公開)ではミラーズ、ミスターカイト、スピード、フリクション、リザード、S-KEN、スピード、自殺、8 1/2、関西NO WAVEシーンで活動していたSSの姿が記録されている。
狭義の意味での東京ロッカーズはミラーズ、ミスターカイト、スピード、フリクション、リザード、S-KENの6バンドということになるし、『東京ニュー・ウェイヴ’79』収録バンドやゴジラレコードからリリースされたバンドを含めて考えても、78年から79年という短い期間におこった東京ローカルのムーブメントだったといえる。
後追いで予備知識のないままアルバム『東京ロッカーズ』を日本最初のパンクバンドのアルバムだと思って聴いた人の多くは面食らうことになるだろう。ここには一般にパンクといわれて想像するであろうSEX PISTOLSやTHE CLASHのようなロンドンパンク的なバンドは一バンドも収録されてないからである。中高生の想像するパンクロックがどこにもないのだ。実際、自分も高校生の時にS-KENの『東京ロッカーズ』収録曲『ああ恋人 ~おお揺れ! 東京』をラジオで聴いたときに非常に戸惑った記憶がある。Mr. Kiteやフリクションも同時期に聴いたけど、NYパンクや『NO NY』、ジャンクとかも好きだったので戸惑うことはなく、普通にかっこよく感じたが、「パンクかといわれると……」と思ったものだ。
プロトパンク/NYパンク(NYパンク自体がプロトパンクからポストパンク的なものの萌芽を含んでいて、音楽性を表すというよりはムーブメントと各バンドに共通する空気感を表す言葉であり、より正確にはTelevisionやPatti Smithを思わす空気感のバンドというべきだが)的なサウンドのMr. Kiteを除けばポストパンク的なサウンドしか収録されていないからである。Mr. Kiteもロンドンパンク的なものとは程遠いのは言うまでもない。
