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「ブックオフで買った」というのは無駄な情報だから作者本人に伝えなくてもいい:ロマン優光連載246

「ブックオフで買った」というのは無駄な情報だから、作者本人に伝えなくてもいい:ロマン優光連載246 連載
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わたなべ氏が、杉並区の男女平等推進センターで、日本でもベストセラーになった『82年生まれ キム・ジヨン』(チョ・ナムジュ著/斎藤真理子訳/筑摩書房)を題材とした斎藤真理子氏の講演がおこなわれることについて揶揄するようなツイートをします。

男女平等推進センターで、韓国文学の話をされるそうなんですが、 どのような関連があるのか、いまいち分かりにくいですね 調べたら、講演される斎藤真理子氏@marikarikariが翻訳された、「82年生まれ キム・ジヨン」という作品が、女性の生きづらさを描いているようです。

このツイートから反韓やアンチフェミニズムの層にアピールする意図を感じた人たちから、批判のリプや引用RTがつきます。

それに対して、わたなべ氏は反論というか、あてつけめいたツイートをするわけです。

この作品を知らないと呟いたら、議員に向いてないだの、アンテナが低いだの、沢山コメントしていただいたので、#ブックオフ で買ってきました!! 世の中的に、作品を知ってるのが常識だったみたいです ちなみに、本屋はよく行きます。息子の絵本と週刊プロレスを買いに。

この「#ブックオフで買ってきました!!」という文がポイントです。言う必要もないのにブックオフで買ったことをわざわざアピールする様子に、正価で買う価値のない本であると貶める意図を感じた人も多く、さらなる批判を受けます。

書評家の豊崎由美氏も、わたなべ氏を批判するツイートをした一人です。

本を買ったというツイートで、わざわざ「ブックオフで買った」と明かすことを躊躇しないという点で、この御仁が読書とはほぼ無縁の人間だということがわかる。 ちなみに「墓穴を掘る」って言葉はご存じですか?
皆さんも著者や訳者の方に「本買いました!」というツイートを送る時は気をつけたほうがいいですよ。「ブックオフで買った」と言われて喜ぶ人は一人もいません。

最初のツイートの「ブックオフで買った」と「読書とはほぼ無縁」という2つの言葉を結びつけて「ブックオフで買う人は読書とは無縁」、ようするにブックオフを使う人間に読書家はいないという風に誤読し、ブックオフユーザーやブックオフに対する攻撃だと思った人たちからの反発とブックオフ擁護、2番目のツイートに書かれているマナーの問題。豊崎氏のツイートをきっかけに、この2つの話題が持ちきりになり、わたなべ氏への批判からブックオフに関する話に流れは変わっていくのです。

ブックオフを使ってる人間は読書家でないという話は変な話で論理的に成り立たないし、そもそも豊崎氏もそんなことはいってないわけです。

ただ、豊崎氏のツイートも変なところはあります。「ブックオフで買った」ことをTwitterで躊躇なく公言する人間は読書とは無縁という話は無理があるからです。

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