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「ブックオフで買った」というのは無駄な情報だから作者本人に伝えなくてもいい:ロマン優光連載246

「ブックオフで買った」というのは無駄な情報だから、作者本人に伝えなくてもいい:ロマン優光連載246 連載
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実際に、普通に本屋で買える本(もとの話が『82年生まれ キム・ジヨン』に関する話なので、この部分は大前提です)をブックオフ(古本屋全般でもかまわない)で買ったことを作者本人や支持者が目にするかもしれない場所で公言する人というのは、悪意ある人か、無配慮なだけの人かのどちらかで、 悪意ある言動をする読書家もいますし、悪気なく無神経な言動をする読書家もいます。たくさん本を読んだからといって人格が高まるわけではありません。本をたくさん読んでる人の中にはコミュニケーションスキルの低い無配慮な発言をよくする人もざらにいます。興味がないものに対して無神経な発言をするという傾向は人間によく見られるもので、豊崎氏はそういう風に考えたと思うのですが、必ずしもそういう人だけがそういう発言をするわけではないので、論が成立していないのです。

わたなべ氏自身が、週プロと子供の本を買うときぐらいしか本屋にいかないと、本を読まないアピールをしているのに、わかるもなにもないのではと不思議な感じもしますよね。

豊崎氏は書評家であり、そのことに対するプライドも高い人で、読書しない人間をあまりよく思ってないのが漏れ出てるように感じられる人です。わたなべ氏への批判が、侮辱するためにわざと「ブックオフで買った」と言ったに違いないという話だったのに、豊崎氏がわたなべ氏が読書に縁がないという本筋と関係ないことを強調したのは、そういう部分が出たのかなと思います。普通にわたなべ氏を批判すればよかっただけで、それは必要なかったのでは。

まあ結局は、こういう話と関係のないところで話が盛り上がっていったわけで、TwitterらしいといえばTwitterらしい話です。

私に関していえば、そういうことを言ってくる人の態度が感じ悪くない限りは、あまり気にしないし、不機嫌になったりはしないです。自分もコミュニケーション能力が低い人間なので、他人のそれに対しても仕方がないと思うし。わりと無頓着なのでは。ただ、そうだからといって、意図的にそういうことを言ってくるのは失礼な行為なので、やめたほうがいいと思います。そういうことをする時点で感じ悪いのです。

 

〈金曜連載〉
写真/Wikimedia Commonsより(撮影/わたらせみずほ)

PROFILE:
ロマン優光(ろまんゆうこう)
ロマンポルシェ。のディレイ担当。「プンクボイ」名義で、ハードコア活動も行っており、『蠅の王、ソドムの市、その他全て』(Less Than TV)が絶賛発売中。代表的な著書として、『日本人の99.9%はバカ』『間違ったサブカルで「マウンティング」してくるすべてのクズどもに』(コアマガジン刊)『音楽家残酷物語』(ひよこ書房刊)などがある。
twitter:@punkuboizz

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