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藤井聡太の七冠はありとあらゆる●冠の中で最も簡単

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藤井聡太が史上初の八冠制覇に挑戦中ですが、同じ人と同じルールで繰り返しやっているんだからそりゃ勝つでしょという感想しかありません。将棋の「冠」って意味ありますか?
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野球の三冠王の方が価値がある

6月1日に行われた第81期名人戦七番勝負の第5局で勝利し、史上最年少名人獲得とタイトル七冠を達成した将棋の藤井聡太。

七冠は1996年の羽生善治以来27年ぶりの快挙で、8月31日から行われる王座戦に勝てば将棋のタイトル8つを全てひとりで制覇することとなります。棋士を描いた漫画『3月のライオン』をも超える快進撃に、やれ「不世出の天才だ」やれ「大谷翔平と並ぶ次世代のスターだ」などと、世間は彼を持て囃しています。

しかし、藤井聡太の七冠ってそんなに騒ぐほどの偉業なのでしょうか? その他の競技と将棋を比べてみればわかります。将棋は圧倒的にタイトルを独占しやすい競技なんです。

例えば陸上。

ウサイン・ボルトは五輪三冠を3大会連続で達成しています。三冠の内訳は100m走、200m走、4×100mリレー。一見すると、すべて同じ短距離走に見えますが、100mは瞬発力とスタート技術、200mは筋持久力とコーナーリング力、4×100mリレーはバトンテクニックと助走からの加速力など、求められる能力がどれも微妙に異なっていることがわかります。もし、ボルトが、ただ直線距離を走るのが早いだけの人だったら100m走しか金メダルを獲得できなかったでしょう。彼がいかに多才だったかがわかります。カール・ルイスなんて走り幅跳び含めての三冠ですよ。敬服に値します。

野球にも同じことが言えます。

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首位打者、本塁打王、打点王を獲得すると三冠王となりますが、これら3つは相反する要素です。コツコツとした確実性が求められる打率、コツコツよりもブンブン振り回さないとならない本塁打、ケースバッティングなど自己犠牲が求められる打点。打率を上げようとしたら本塁打は減るし、その逆もしかりです。イチローのようにただコツコツ打つだけでは三冠王は獲れません。野球の三冠王も間違いなく金字塔です。

一方将棋はどうでしょうか? ただ、将棋が強ければ無限に勝てます。

同じ人と同じルールでやっているんだから、将棋が強い人が勝ち続けるのは当たり前。野球や陸上のように相反する能力を求められることがありません。

もし、タイトル戦が増えれば、藤井聡太は七冠どころか、百冠にでもなれるでしょう。こんなタイトル数に価値ってありますか? つまり七冠は水増しされた数字と言えるんです。名人戦は普通のルール、竜王戦は飛車が最初から竜、王位戦は王が動けない、など大会ごとにルールが違うのなら七冠の難易度は一気にあがりますが、将棋のタイトル戦は持ち時間が違うだけ。求められているのが棋力だけなのですから、将棋が他者より強ければ必然的にタイトルは独占できるのです。

なにもこれは難癖をつけているわけではなく紛うことなき事実で、藤井聡太の前は羽生善治、その前は中原誠、そしてその前は大山康晴と、将棋は1人の天才にタイトルを独占されてきた歴史があります。

ならサッカーはどうなんだという声が聞こえてきそうです。

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今期はマンチェスターシティが国内リーグ、国内カップ、欧州カップのトレブルを達成。つまり三冠と言われています。確かにサッカーは大会ごとにルールは変わりませんが、3大会とも上位まで勝ち進むと過密日程に悩まされることになります。サッカーは肉体への負担が大きいので、全てのコンペティションを同じメンバーで挑むことはできません。国内カップ戦や格下相手との対戦では、控え選手で試合をするのが常識。つまり、サッカーで複数タイトルを獲得するには、スタメンの他に圧倒的な選手層とマネジメント力が必要となります。いくらマンCが強くても三冠が体力的に限界。七冠なんて絶対無理。サッカーのタイトル数は将棋みたいに傘増しできないんです。

マイナー競技者の羽生結弦以下

藤井聡太もタイトル戦の過密日程で研究時間がないんだから偉業だろと反論した方、残念です。将棋は研究が大変とか言われがちですが、それも眉唾です。

例えば野球のメジャーリーグ。

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