負け確で無駄死に増すバカ日本
1945年3月、失った硫黄島がB29の不時着地として整備されると、本土空襲が勢いを増し、3月10日、東京大空襲が行われ、一夜にして10万人が亡くなった。
白旗上げてりゃ失われなかった命にて、これも無駄。
5月にドイツが降伏、イタリアも消滅し、残されたのは日本だけ。もういい加減にあきらめ……えっ!?
「一億玉砕」ですって?
国民全員が死んだら、何のために戦ってるかわからないじゃん! 手段が目的になっちゃってるから、落ち着いて! 狂ってるよ!!
完全に頭がおかしくなっている軍人たちは、本土決戦になれば本気で勝てると思っていたらしく、連合軍の本土上陸、その前の九州上陸、そこへ繋がる沖縄上陸を阻止すべくくり広げられた「沖縄防衛戦」は沖縄本島全域を戦場にし、民間人を多数巻き込んだ壮絶な戦いとなったが、その主な目的は「本土決戦に向けた時間稼ぎ」だったというのだから、戦っている者にしてみたらたまったもんじゃない。攻勢に出られる場面でもあえて守勢に回ることを求められ、じりじりと引きつつ相手の戦力を削いでいくためにこちらの命も少しずつ削っていくという、本土のために命を捧げるだけの戦い。結果、九州上陸や本土上陸を中止せざるを得ないほど連合軍を消耗させたが、沖縄は取られたわけで(72年の返還までアメリカの占領下)、戦いに駆り出されて死んだ島民や家族に取っては意味のない戦いに他ならない。
軍人8万人、島民15万人ほどが、無駄死に。
「ひめゆり部隊」の悲劇なども生んでしまいました。
その沖縄侵攻を食い止めるべく海上で行われていた特攻作戦が「菊水作戦」である。フィリピンでの戦いで効果を上げていたとされる特攻作戦を沖縄でも行ったわけだ。ちなみに特攻第1号の関行男大尉(戦死後は2階級特進で「軍神」)は出撃前に「通常攻撃でも爆弾を命中させる自信がある。そんな僕に体当たりを命じるなんて、日本は終わりだ」と語っていたというが、間違いなく、もう、終わっていた。その菊水作戦の一発目に呼応した作戦が「戦艦大和特攻」である。
そう、当時の国家予算の4.3%をつぎ込んで作り上げた戦艦までも特攻させたのである。しかも実際には神風特攻隊の命中率を上げるべく、囮として使われたというのだから、もう、完全に“終わった戦争”。
菊水作戦と大和特攻で計6千700人程、無駄死に。
45年7月26日、米英中首脳の名において、日本に降伏を求めるポツダム宣言が発表されるも日本政府はこれを「黙殺」した。
結果、8月6日に広島市へ、8月9日には長崎市へ原爆が投下されてしまった。
約20万人、無駄死に。
ソビエト連邦は8月8日、対日宣戦布告して満州国に侵攻を開始する。
8月15日、玉音放送。
それを関東軍は謀略とみなし「満州虎頭要塞戦」は続き、8月26日に陥落した。
ソ連は一連の戦いで不当に約60万人を捕虜としてシベリアへ抑留し、過酷な環境で重労働させられて……。
満州で約20万人、シベリアで6万人超、無駄死に。
世にはバカが一定数いて、戦争になるとバカがバカなことをするから無駄死には不可避。
よって、戦争は無駄!
【次ページからは「主なバカ作戦」×10をご紹介】