グラビアアイドルの中には、芸能人として売れるための一時的なこととして嫌々グラビア活動を行っている方もいるかもしれません。しかし、グラビアという仕事を好きで選んでいる方も大勢おり、というか、そこにモチベーションがある方でないと、グラビアアイドルという仕事を長く続けることはできないでしょう。
彼女たちが、好きで選んでやっている仕事に対して、「その仕事は女性をモノ化している」「女性蔑視されている」と言うのは、グラビアアイドルたちに対して失礼ですし、彼女たちが誇りを持っている仕事を蔑視しているということに他なりません。
「いくら本人たちが快く思わなかろうと水着になることは女性蔑視だからそれを受け入れてはいけないのだ! その仕事は諦めなさい!」ということかもしれませんが、女性が主体性を持って水着になることすら否定するのであれば、性的な要素のあるものは社会から極力排除すべきだということになります。
性は完全に愛し合う者同士だけの間で完結させて、一切合切の性的な要素は世の中で目に触れなくするということになりますが、フェミニズムとはそういうものなのでしょうか。
そういう世の中がお望みだということであれば、そもそも「松本人志と世界LOVEジャーナル」も、それ自体が性的な内容であることは否めません。松本人志さんがどうことうとか呂布カルマさんがどうこうとかではなく、番組自体が必要ないと主張したほうが、筋が通っているかと思います。
文/田崎寿司郎
写真/flickrより(撮影/OpenCU)