酔っ払いによる迷惑行為は珍しいのか?
大阪に本社を置くラーメン屋チェーン・どうとんぼり神座(誰に需要があるのよく分からないくらいラーメンの中に白菜が入っているのが特徴)の新宿店にて、卓上トッピングのニラのタレを容器に口をつけて直飲みしていたとする中年男性の動画を周囲の客が撮影&アップ。これがSNSで拡散され、話題になっています。
Z世代が回転寿司チェーンの醤油差しに口をつけるなどの迷惑行為を自らSNSにアップするのは、もはや当たり前になってしまった感がありますが、今回の中年男性は酔っ払った上での行為を周囲の客に映されたものなので、多少事情が違うようです。
SNSにアップされたことで、この酔っ払い男性の行為が大きく問題視され、神座側も、
「本件につきましては、現在調査を進めており、警察と相談させていただきながら刑事民事の両面から厳正に対処してまいります」
と声明を出していますが、こういった卓上のものを容器ごと直に口をつける酔っ払いって例外的な存在なんでしょうか。
ラーメン二郎でピッチャーを直飲み男性を目撃
今回の騒動があったとされる神座新宿店とそう遠くない場所にある、ラーメン二郎新宿小滝橋通り店に筆者が何年か前に行った時のこと。いかにも酔っ払った中年男性が席についてからしばらくして、ピッチャーの水を直飲みし始めました。周囲の店員さんが何も言う様子がないため、さすがに見かねて、中年男性が持つピッチャーを奪い取り、「何やってるんですか!」とたしなめたことがあります。中年男性はヘロヘロだったため、多少バツが悪そうな仕草を見せたような気もしますが、ぼんやりした様子。筆者がアクションを起こしたため、ようやく店員さんが謝ってきて、ピッチャーを交換するに至りました。
上記の経験をして思うことは、大都市の繁華街にて、シメの一杯を求めて来店する酔っ払い客を見込んで、夜遅くまで営業するラーメン屋なり飲食店って、卓上のものを直に口をつけるような酔っ払いってそこまで珍しいことではないのではないか、と。
今回の神座でもニラのタレを容器から直飲みする中年男性に対して店員さんが何も言わなかったことが問題になっていますが、そういった客がいても注意をしないという対応が当たり前なのかもしれません。
それにしても動画の投稿者によると「クレームが怖くて何も言えない、帰ったら取り替える」と店員さんが言っていたそうですが、自分のあくまで一つの体験からすると、この手の酔っ払い男性、卓上の何かに直に口をつけるほど酔っ払ってヘロヘロなので、注意したからといって逆上するとはあまり考えづらいです。また、今回のように、注意しなかったことにより、迷惑行為の動画が拡散されてしまうリスクがあるため、今後、迷惑客に対して穏便に済ませるだけでいいのか、飲食店は対応のやり方を考える必要がありそうです。
文/田崎寿司郎