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なかやまきんに君と本源セミナー:ロマン優光連載296

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面白で消費してはいけない

本源セミナーの代表はかって寳珠宗寳珠会(かっては泰道を名乗り、宗教団体ではないと称していた)という宗教団体に所属していたという話が言われている。平成中期に手かざしで病気が治る・幸せになれるといった勧誘で勧誘し、多額の金を集めた行為を違法であると裁判でたびたび認定された団体である。

本源セミナーの代表が「手かざし」の部分を「妖怪」に差しかえて教義を作ったのはうかがえるのだが、純粋に信者だったのが騙されていると感じて奪う側に鞍替えしたのか、最初からそこで上を目指していたのが上手くいかず自主独立を目指したのかはわからない。はっきりとどちらかというものではなくて、混在しているものかもしれないとも思う。

このようにカルトは連鎖していくものだ。

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手かざしをはじめとするオカルト療法に関して、 病人や家族の藁をもすがる気持ちはわかるから、それに頼る人を否定はできないが、そういった気持ちにつけこむものだと思ってネガディブな感情しかない。本気で自分の力を信じていて善意で無償や低価格でそういった「治療」行為をしている人もいるのかもしれないが、たいていは弱った心につけこんで大金を巻き上げるビジネスでしかない。たとえ善意でも治らないなら仕方ないし。

タレントのなべおさみ氏は自分が王貞治氏の癌を手かざしで治療したといっており、また水泳の池江璃花子選手の白血病に手かざし治療を行ったのではないかという話もある。 

なべおさみ氏は渋谷の愚連隊から芸能界に入り、多くの大物芸能人と交流があるいっぽうで、裏社会とも密接な関わりを持ち、自民党の大物とも何人とも繋がり政治の裏面にも関わってきた昭和の芸能界の煮凝りのような人物だ。 

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どこまで本当の話をしているのか、どこまで本当の話を言えるのか、そういった虚実皮膜の部分を含めて興味深い人物ではあるが、手かざしや日ユ同祖論を信じているなどオカルト方面の人でもある。

なべ氏の芸能人交友録、芸能界裏面史、昭和自民党裏面史といったものは確実に面白いのだが、手かざしの話・陰謀論の話を同じように面白いかと思えるかといえば、それは個人的には無理だ。

例えば、なべ氏の話きっかけで、オカルト方面に傾倒していった結果、何らかのカルトビジネスに取り込まれ悲惨なことになる人が出てくるかもしれない。標準医療を無視してオカルト療法に走り命を落とす人もいるかもしれない。こういった被害者を産む可能性が脳裏にちらつく以上、楽しめないと思う。

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いや、ほんと、ああいうのは面白で消費してはいけない部分だ。

15年前なら露知らず、そういった話をサブカル的に芸能人面白エピソード・奇人エピソードとして消費しようとしている人がいるならば、感覚がズレているのではないだろうか。

陰謀論ビジネス

『霜降り明星のオールナイトニッポン』の関暁夫ゲスト回を聴いた。面白かった。非常によくないなと思った。

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