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氣の騒ぎ:ロマン優光連載333

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333回 氣の騒ぎ

XTLで「氣」という文字をやたら見かけるな、ギタリスト・高崎晃のソロアルバム『氣』の話以外でこんなに「氣」という文字を見ることはないぞと不思議に思っていたら、タレントのローラがInstagramで発信した「新潟県で農業に従事する」とい宣言を取り上げたWeb記事が発端だと判明。記事中にInstagramの投稿が貼り付けてあるのだが、そこに「氣づいた」という表記が使われており、それに対して不安を表明する人、「氣づいた」という表記で大喜利のように遊ぶ人がTL上に多くいたために自分の目にも留まったのだ。

「気」を旧字体で表記することに何の意味があるのかさっぱりわからないと不思議に思う人もいるだろう。この表記を見てざわつく人がいるわけ、それはこの表記はスピリチュアルの人、極右カルト系の人がよく使用するものだからである。

「氣」という文字を使っているスピリチュアルな人の背景には、

「気」という漢字は本来「氣」であって、「米」部分があらわす通りエネルギーが広がるという言霊の力を持っていたのだが、戦後、言霊の力を奪うためにGHQによって「〆る」に替えられてしまった。

という認識が多くみられる。何のことかよくわからないという人も多かろうと思う。自分もよくわからない。もちろん、でたらめな言説に過ぎないのだが、上記の人の中で多く浸透しているようだ。同種のものに、

・「私」は本来「和多志」と表記していたが、戦後、言霊の力を奪うためにGHQに「私」に替えられてしまった。

・「乾杯」という行為を指す言葉として、本来「弥栄」という言葉が使われていたのだが、戦後、言霊の力を奪うために「GHQによって完敗」を想起させる「乾杯」に替えられた。

というのがある。

スピリチュアルの人、極右カルト系の人の人が多用する荒唐無稽なGHQ陰謀論と関わりが強い表記であるために、「ローラもそっちに行ってしまったの……」とざわつく人が現れたというわけである。

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