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氣の騒ぎ:ロマン優光連載333

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以前からローラがスピリチュアル方面に傾倒している兆候はあった。2020年にInstagramで好きな本として『水は答えを知っている』をあげたことがあった。著者である江本勝(彼の実子である江本博正は大谷の配信番組に出演している)は独自の波動理論で知られ、その主張は良い言葉を見せた水からは綺麗な結晶ができ、水道水や悪い言葉を見せた水からは歪んだ結晶ができるという荒唐無稽で非科学的なものである。この時は一部では話題になったものの大きくは広がらなかった。ローラの言動に普段から注意を払っている人が少ないためであろう。当時、知人でバンド・水中、それは苦しいのメンバ-であるアナーキー吉田氏が言及しているのを見て認識はしていたのだが、自分も今回のことがあるまで、すっかり忘れていた。ローラについて、普段からローラについて考えることがあれば忘れなかったのだろうが、そういうわけではなかったので。

今回、比較的大きな反応が見られたのはWeb記事にローラのInstagramが取り上げられたことで普段彼女に興味を示さない層にまで届いたことや、全般的にスピリチュアル・陰謀論系の人の発言パターンの解像度が上がっていて、「氣」という表記に対する認識がある人が多かったことがあるだろう。『水は答えを知っている』の書影を見ただけで内容がわかる人は限られているので、その点も違う。

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あの記事を書いた人間はこういう広がりを見て、さぞ驚いていることだろうと思う。おそらく、あの記事の一番の売りは「ローラが本名を公開」であって、ローラのスピリチュアル化を知らせるつもりなんてなかっただろうから。

バンド・氣志團の「氣」は旧字体で感じを表記するのがカッコイイというヤンキー文化を踏まえたものなのだから、今回の浜氏とは関係ないので安心だ。しかし、高崎晃の『氣』は1994年に発表したものなので時系列的に当然ながら昨今のスピリチュアル系での「氣」の流行とは無関係だが、旧漢字で『氣』にした理由はよくわからないままなのである。

〈金曜連載〉

画像/『氣』高崎晃

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PROFILE:
ロマン優光(ろまんゆうこう)
ロマンポルシェ。のディレイ担当。「プンクボイ」名義で、ハードコア活動も行っており、『蠅の王、ソドムの市、その他全て』(Less Than TV)が絶賛発売中。代表的な著書として、『嘘みたいな本当の話はだいたい嘘』『90年代サブカルの呪い』(コアマガジン刊)『音楽家残酷物語』(ひよこ書房刊)などがある。
X:@punkuboizz

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