19年3月、妻の樹木希林を追うようなタイミングで他界した内田を、ことさら美化して語る向きも少なくなかったが、樹木より20歳近く若い愛人をストーキングした末に逮捕されている時点で、「妻を追うように」などチャンチャラおかしい捏造美談だ。
いかにも社会不適合な内田裕也と対象的に、実像と異なる好イメージで世間を欺いていた分、ある意味、内田よりもタチが悪かったのが坂本龍一。
世界的な名声と経歴、「教授」「天才」などの異名、物静かで文化人然とした佇まい。これらの印象から、世間は坂本を「知的で品行方正な常識人」と評しがちだが、業界内では「女たらしのクズ」「セクハラ好き」「非常識」というのが通説。
大学時代に結婚、子供をもうけるも早々に破綻。大貫妙子との同棲・解消を経て、82年に矢野顕子と再婚。
坂本にとって次女の美雨が誕生するが、数年後には矢野との籍をキープしたまま女性マネージャーと同棲。その女性との間にも子供を作りつつ、さらには女優の鶴田真由とも親密交際。
坂本の女好きは昔から有名で、ライブの客席に好みの女性を見つけるとスタッフを通じて声をかけ、打ち上げに招待することも日常茶飯事だったとの噂も。
「坂本に遊ばれた」と号泣していた女性スタッフに対し、その場にいた山下達郎が「彼と付き合ったら、遊ばれる可能性があったのは分かっていたはず」と言い聞かせたというのだから、よほど「ポイ捨て」を繰り返していたのだろう。
23年3月の訃報は世界に悲嘆を与えたが、女性蔑視とも言える坂本のクズエピソードがきちんと伝えられていたら、死を悼む声はもっと少なかったかもしれない。
小川知子とのデュエットソング『忘れていいの−愛の幕切れ−』で、小川知子の胸に手を入れて歌っていたのは、谷村新司。さすがに、両者同意の上の演出かと思いきや、谷村から「(胸に)手を入れたくなっちゃう衣装だね」と言われ、この気持ち悪い振り付けになったという。
言うまでもないが、セクハラや性加害は、男性から女性に対するものだけではない。
歯に衣着せぬ物言いで、六占星術ブームを巻き起こした細木数子。人気絶頂の03〜04年頃には民放各局にレギュラー番組や冠特番を持ち、「視聴率の女王」と持て囃された。
高視聴率を背景に、番組内でも女王のように振る舞った細木は、気に入らないゲストを「地獄に堕ちる」「死相が出ている」と脅す一方、滝沢秀明や山下智久、要潤といったお気に入りのイケメンを寵愛。