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西田昌司の沖縄での失言と陰謀論大好きぶり:ロマン優光連載340

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西田氏のような反米愛国の立場なら、今も続く米兵の性的暴行事件・暴力問題を持ち出して、真の意味での独立国家となり米軍を追い出すためには軍備が必要であるとか主張しそうなものだが、なんでまたあんなことをわざわざ言うのか。まあ、さして沖縄に興味も敬意もないから、あのような発言もでるのではないだろうか。

この件では野党だけではなく、公明党はおろか、自民党内からも西田氏に対する批難の声があがったが、これは選挙を考慮したもので、西田発言の影響で県内での自民党の勢力が衰えることを懸念してのことだろう。

そういったことへの配慮から、西田氏も一転して撤回・「謝罪」に舵をきったのではないか。鳩山由紀夫氏が西田氏にこの件で電話したとSNS上で発言していたが、鳩山氏の説得が理由という線はあまりないのでは。

しかし、西田氏の「謝罪」だが、あの場でひめゆりの塔について触れる必要がなかったと「謝罪」しているだけで、沖縄戦の歴史認識についての持論は全く訂正も謝罪もされていない。自分たちが納得できる歴史をつくらなければならないという発言からも垣間見える歴史修正主義者的姿勢(以前からそういう人物であるのだが)が批判されていたが、そこは自己の正当性を譲らない。問題の展示はひめゆり平和祈念資料館ではなく、沖縄県平和祈念資料館で観た可能性はあるとしながら、そのような曖昧な記憶をもとにあのような発言をしたことについても特に謝罪もない。自分の記憶の話をしているだけで、事実ベースで話をする気もあまりなさそう。47分の会見中のほとんどが持論を並べるだけである。これから沖縄に寄り添っていくのが責任の取り方だと言われても、それは何も言ってないのと変わらないからとしか。

まあ、選挙を視野に入れた自民党本部・自民党沖縄県連の意向と、本来謝る必要を感じていない西田氏の精一杯の落としどころがこの会見だったのであろう。成功したかどうかわからないが。

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まだまだあるトンデモ発言

今回のことで注目を浴びた西田氏だが、もとから問題発言が多い人であり、歴史修正主義的言動の多い右派である。ちなみに、この件で彼を知った人も薄々お気付きのように、同性婚にも反対だし、選択的夫婦別姓制度にも反対である。LGBT理解増進法案に関して「差別禁止は分断を生む」と発言していたのも記憶に新しい。

当然ながら、熱烈な反共主義者であり、旧統一教会を擁護する発言も多い。だいたい、今回の『憲法シンポジウム』にも統一教会系の世界日報の取材が入り、肯定的に取り上げている。

ロシアのウクライナ侵攻に関してはウクライナに批判的な立場である。

過去の『朝まで生テレビ』での皇位継承についての議論の中での「主権があるのは国体、歴史である」という発言や、「国民主権という言葉を聞くと国民が一番偉いと思う人が多すぎる」という動画での発言から国民主権に反対している立場でないかと言われているが、本人は否定している。しかし、その弁明をいくら聞いても、せいぜい御上の意向に逆らって人権をむやみに主張するのは不届きであると言っているようにしか思えないし、これで国民主権を否定していないと言われても……。

政治家の世襲に反対するのは左翼の陰謀であるという発言もさすがによく意味がわからない。他の職業だったら問題ないのに政治家だけ駄目なのはおかしいという主張も、政治家の世襲が度を超えた頻度でなされるなら、権力の集中を招き、特権階級の形成がされる恐れがあるからなわけで。それがわからないのか、そのほうが好ましいと思っているのかどちらなのだろう。ちなみに西田氏は世襲議員である。

教育勅語も大好きだし、家制度を守るために婚外子の相続差別撤廃に反対したりもする。

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