旭日旗も、旭日旗本体が好きとか、文脈を踏まえたうえで使ってるというより、横尾忠則やその影響を受けた丸尾末広、さらにその引用といったものに触発されてとかで、文脈を踏まえて支持しているとか、文脈を踏まえた上で異化しようとしている感じではない。
本当に旭日旗に思い入れがあるのなら、あんな改変をしてグッズ化しないものではないかと今までの旭日旗モチーフの彼女のグッズをみて思う。
ネット上の「保守」的志向の人がミニフラッグについて擁護しているが、そういったものでもないと思うし、雑に扱いすぎだと批判する人が出てきてもおかしくはないと思うのだが。
ファンがああいう旗を自分に向けて振っているのが見たい、それが気持ちいいという、そんな感じでは。
近年、鳥肌実が特定の思想信条がないノンポリであり、右翼などを基本的にバカにしている(基本的に彼は大抵のものをバカにしている人である)にもかかわらず、ギャラがでるからと極右志向の団体の集まりに呼ばれて参加し、その場に迎合するような発言をして批判を浴びることになったが、あれはちゃんと考えて学んだ上のノンポリではなく、無自覚なノンポリだからああいう場に踏み込んでしまったわけで、そういうノンポリの害悪の象徴のような出来事だと思っている。
椎名林檎の今回のこともそういったことと地続きだ。
ノンポリであるということは擁護にならない。自分で学び選んだものならともかく、なんとなくの政治に対する無自覚性に裏打ちされたノンポリ性は無自覚ゆえに極端なところに踏み入れることになりかねないし、その人が影響力が強い人だった場合、ファンをそちらに誘導していくことになりかねない。
無自覚性は時として害悪なのである。