これはヌートバー選手が所属球団で行っていたパフォーマンス。大谷選手はその文化を受け入れ、それをチームアイコンにすることで、彼を自然にチームに溶け込ませました。 新しい人が職場やコミュニティに入ってきたとき、自分たちの輪に合わせさせるのではなく、相手の文化やスタイルを歓迎する姿勢が、真のチームづくりには不可欠です。
リーダーや中心人物であるほど、その一言、その気配りが、全体の空気を変える力を持っています。自分がどう見られるかより、相手がどう感じるかに意識を向けられる人が、信頼を集め、自然と人を動かす存在になるのです。これが、リーダーシップの本質なのかもしれません。
8.「いまのチーム状況は厳しいので1打席でも貢献できるようがんばる」
チームの状態がいいときに活躍するのは、もちろん評価されます。でも、本当に信頼されるのは、苦しいときに力を出せる人です。
大谷選手のように主力としてのプライドや立場に甘えることなく、どんなときも自分にできることをコツコツと積み上げていく。その態度こそが、仲間からの信頼を生み出すのです。
プロジェクトが停滞していたり、組織が混乱していたり、状況が芳しくないときほど、個人の真価が問われます。そんなとき、「自分がどう役に立てるか」を考え、行動できる人こそが、リーダーになっていき、評価されていくのです。
大谷選手は常に「自分の役割は何か」を考えて行動してきました。主軸として長打を狙うときもあれば、バントをしたこともあります。その柔軟さと責任感が、彼を特別な存在にしています。
「いまのチームに自分が求められていること」に目を向けるれば、チームへの貢献度は格段に高まります。チームが苦しいときほどチャンスです。
9.「そしてイッペイ・ミズハラいつもありがとうございます」
2023年のMVP授賞式。大谷選手が英語でスピーチを締めた後、最後に付け加えたのがこの言葉でした。 「そしてイッペイ・ミズハラ、いつもありがとうございます」
