それは、たった一言ながら、彼の人間性と信頼の深さがにじむ瞬間でもありました。ここには、支えてくれた人への敬意を忘れないという姿勢が込められています。 私たちも、目に見える成果の裏側には、必ず誰かの支えがあります。チームの仲間、上司、パートナー、あるいは家族。自分の力だけでやり遂げたように見える仕事でもです。
大谷選手がイッペイ・ミズハラに向けて放ったこの一言は、「本当に大切な人には、きちんと感謝を伝える」という、シンプルだけれど忘れがちな教訓を思い出させてくれます。
感謝は、口に出してこそ意味がある。そして、信頼は、日々の小さな言葉の積み重ねから生まれていくのです。察してくれは、禁物なのです。
10.「日本のトップの選手たちとともに強い相手と対戦したい」
普通ならばできれば楽な相手と当たりたい、そう思ってしまうのが人間です。しかし、大谷選手の考えていたことは、真逆でした。
これはWBCへの出場に関して語った言葉ですが、そこに込められているのは、勝敗以上に自分を高める場に身を置きたいという本音です。そして同時に、仲間へのリスペクト、ライバルへの敬意が込められた言葉でもあります。
あえて高いレベルに挑むことでしか得られないものがある。負けるかもしれない不安も、実力を認め合う謙虚さも、そのすべてが自分の成長につながっていく。そう信じているからこそ、大谷選手は真っ向から強さに挑み続けられるのです。また、相手が強ければ強いほど、優勝の価値も上がっていきます。
私たちも、自分より優れた人と向き合い、周囲に敬意を払いながら努力を重ねることで、自分の限界を越えていけるのではないでしょうか。勇気を持って高みを目指す人だけが、本当の意味で成長を実感できるのです。
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