「須田は逮捕前から立花と親しく付き合っており、斎藤元彦問題では何度も立花とコラボして再生数を稼いでいました。それどころか、立花に『竹内議員が警察の取り調べを受けている』『逮捕予定だった』というデマ情報を流した張本人が須田だったと言われています。そのため本来、味方であるはずのN国信者からも批判されています」(前出・政治ジャーナリスト)
彼らの言い分を総合すると、立花逮捕がおかしいと主張する根拠はおおむね以下の3つ「今回の逮捕は異例すぎるという疑問」「逮捕のタイミングとやり方への疑問」「政治的背景や言論空間への影響を考慮した懸念」に集約される。
立花の逮捕に関して通常とは違う点が多々あったことは事実だ。名誉毀損は原則として民事で解決される領域であり、刑事事件として逮捕にまで至るケースはごく稀である。まして今回は「死者に対する名誉毀損」が含まれている。刑法上、死者を侮辱しただけでは処罰できず、「虚偽の事実を摘示した場合」に限られるため、実際には逮捕・起訴まで進むことは極めて珍しい。
また名誉棄損での身柄拘束(逮捕)や逮捕のタイミングも異例と言えば異例。今回のようなケースでは在宅のままであることがほとんどであり、立花が静岡・伊東市長選への出馬表明を予定していた当日に逮捕されたことから、「政治的言論を行う直前の逮捕は、どう見ても偶然ではない」と言った指摘もある。そのため「立花に逃亡の恐れはなかったのに、わざわざ逮捕したのには裏がある」という声も上がっている。
こうした有名インフルエンサーたちの言説に乗って、N国信者たちが「国策捜査だ!」「不当逮捕だ」と暴れ回っているわけだが、冷静に見ればこれらの論理が破綻していることは明白だ。
立花の逮捕に「異例」な面があったのはその通りだが、「異例」だからといって決して不当であるわけではないのだ。 「たいていの名誉棄損が民事で争われることはその通りですが、刑事事件になっても不思議ではないし、逮捕についても前例は幾つもあり、もちろん違法でもありません」(前出・政治ジャーナリスト)
