2019年にはこの知名度を生かして参議院議員に当選。設立した「NHKから国民を守る党」は国政政党入りした。同党はあのガーシー参議院議員を生んだことでも知られている。
こうした表舞台での躍進の一方、様々な事件で世間を騒がせてもきた。特に22年にはNHK受信料契約者情報の不正入手で懲役2年6カ月・執行猶予4年の有罪判決が確定している。つまり今回の逮捕は、執行猶予中の再犯となる。もし有罪となれば実刑の可能性が極めて高い。
「SNSやYouTubeで“反体制ごっこ”を続けて登録者数を集めてきましたが、実態は誹謗中傷と見せかけの政治活動で再生数を稼ぐだけのチャンネルです。動画の収益は、炎上の激しさと比例して増えるため、誠実な議論も緻密な政策論も必要ありません。誰かを罵倒し、虚偽の情報を撒き散らせば金になるという、異常なビジネスモデルがN党であり立花の正体です」(政治ジャーナリスト)
「NHKをぶっ壊す!」と政界に登場した時期には、それなりに評価と期待を集めていたが、正体がバレるにつれて支持は激減。残ったのは狂信的なN国信者の視聴者と、炎上を見物する野次馬ばかり。常軌を逸した暴走ぶりは政界やネット界隈でも孤立を深め、周囲からも距離を置かれていた。
いずれにしても、容疑事実を見る限り、今回の逮捕は警察が慎重に積み上げた証拠に基づくものであるのはまちがいない。 ところが、だ。立花が逮捕されたという事実を前に、ネット上では「やっぱりか」「当然だろ」という冷静な反応の一方、一定数の人々がまるで殉教者のように彼を持ち上げ始めたのだ。
