心身共に異変
6月17日配信の「集英社オンライン」の記事(〈下妻市長・自死報道で…〉「根拠のない不法就労にからんだ陰謀論、非常に迷惑している」“事件性なし”でも憶測の問い合わせ電話に市役所も警察も困惑、市長側近は「真面目な努力家」)でも、4年前の市長選の際も心臓の調子が悪くなり出馬を断念したことや、市長になってからも会議中に10分ほどで帰ることが2回ほどあったという内容の氏の健康不安に関する証言が掲載されている。
時系列的に一番古い「女性自身」の記事は市長との関係性があいまいな人物からの又聞きというものであり、信憑性に不安がある。
それ以外の比較的近いところにいた人の証言を読むと、自死を予感できるものはなかったにしろ、心身共に異変が出ていたのが確認できる。
また、成人男性が昼頃に外出して23時過ぎに警察に訪問して相談し、行方不明者届が受理されるというのはなかなかないことだと思う。
県警の対応が早かったのは捜索対象が市長という立場だったからというのもあったかもしれないが、なんらかの緊急性を感じたと考えるのが妥当だろうし、それを裏付けるような情報が家族から提供されたのだろう。
市長が何者かから危害を加えられたり脅迫されていたという事実は報告されておらず、健康面の不安や家庭内での様子が心配されてのことだったのではないか。
明確な動機もわからず、遺書も見つかっていないことに疑問を持つ人もいるだろう。
遺書の有無に関しては、その後の報道がないので現在の状況はわからない。
また、日本では遺書を残さずに自死を遂げる人の方が多く、全体の70~80%を占めるという統計的なデータが国立精神・神経医療研究センターによって報告されている。2003年に発表されたものだが現在もさほど変わっていないだろう。
動機に関しても報道で明らかにされていないということであって、報道されている範囲から特定することは不可能だし、プライバシーの問題もあるので、明らかになっていたとしても遺族が望まなければ今後も公表されることはないだろう。
実際のところ、動機がわからない自死というのも、さほど珍しいことではない。
遺書もなく、外的要因からは自死するほどの出来事があったとも思えず、動機も明確ではない自死を遂げた友人・知人は筆者の周りにも複数いる。
ようするに自死ではないと言い切れるほどの情報は何もないのだ。
だいたい、プライバシーの問題があるので何でも報道するわけがなく、今回のようなケースだと報道だけだとわからないことがあって当たり前なのである。
