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SNSで起きた高知県土佐市某観光交流施設のカフェを巡る事柄のこと:ロマン優光連載240

連載
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SNSというものはまかり間違うと本当に怖いことが起こるものだなと思う。

高知県土佐市の観光交流施設で営業していたカフェと同施設の指定管理者であるNPO法人との間のカフェの立ち退きを巡る係争。カフェ店長がTwitterアカウントでNPO代表を告発する漫画を発表して拡散を呼びかけ、何人かのインフルエンサーが取り上げることで大きく注目されることに。しかし、公的な文書などによる情報から、地域おこし協力隊という制度自体に問題があるのではないかという疑問や、くだんの観光交流施設についての疑問などはわいてくるが、係争の具体的なことについては一方からの話だけでしかなく、カフェ側にも問題があるという真偽不明の情報をはじめ、当事者以外からは憶測に基づいた未確認な情報が飛び交う状況だ。どちらが悪いのかとか、悪いにしても事実として何が悪いのかとか、外野が無責任に判断できない状況だ。

だから、本稿で扱うのは係争自体についてより、告発がSNS上で拡散されていく過程で、土佐市に対する業務妨害、爆破や誘拐などの脅迫に結びついてしまったという、二次災害めいたことについての話である。 ネットでの誹謗中傷や犯行予告、いわゆる凸行為が本来無関係な土佐市民、市職員に向けられるような、本当にひどい状況が生まれてしまった。

この件が、様々なトラブルを煽って炎上させることを常としている有名インフルエンサーに取り上げられた時に、まずいことになるだろうと多くの人が思ったことだろう。彼が回転寿司での迷惑行為を取り上げた際にどのようなことが起こったか。その件に限らず、彼に取り上げられると、何かにかこつけて人を叩きたいような人がわいてきて、本来無関係な人、責任を負う立場にない人までが攻撃されてしまうという問題があり、ちゃんと物事を解決したいのなら避けた方がいい人物なのは確かだ。その上、勝馬にのって「論破」することで信者を集めてビジネスしている人が来たり、NPO法人の不正という言葉に引き付けられて女性支援NPO叩きの人が来たり…。

ネット上での炎上に関わって信者を集めて生きてるようなタイプのインフルエンサーたちにとって、こういった事件は真摯に対応するものではなく、炎上を煽って注目を集めるための「道具」だし、そこに集まってくるSNS上で暴れたがってる人たち、はしゃぎたがってる人たちに提供する「えさ」でしかないのだろう。

このことが今後カフェ側にとって不利に働くのではないかという懸念もある。

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