345回 林原めぐみのブログとその周辺の色々な言説
人気声優・林原めぐみ氏が6月8日にあげた『興味がない、わからない、知らない』というタイトルのブログの内容に対する批判がSNS上で多く見られるようになり、その一方で林原氏の主張が正当なものであると擁護する意見も多くあらわれ、炎上状態になるということがあった。
このブログは何度か修正が加えられているのだが、最初のバージョンには３人の韓国YouTuberの影響が語られていた。その３人のチャンネルにある動画を観にいくと、韓国のグルメや文化の紹介動画やアイドルっぽい動画、日本をやたらと持ち上げる動画と共に、わかりやすい極右系の陰謀論動画をあげているアカウントであった。
ブログ自体に対する個人的な感想を述べるとすると、韓国の文化が好きな林原氏が前述の韓国YouTuberにはまってしまい、その動画の内容を素直に受け取った彼女が善意で書いたもので、なんというか、今まで政治に興味がなかったであろう、日本の現状に対する素朴な不安から書かれたものであるが、YouTubeなどネットに蔓延している間違った情報の影響がうかがえ、なんか困ったなあという気持ちになってしまったというところだ。
一つそういう動画を観るとYouTubeのおすすめ欄が同じ傾向のもので染まってしまうわけでだが、前記の３人の動画以外にもそういう動画に多数触れていた可能性がある。
ブログ内に「一部の海外留学生に無償で補助」とあるが、例えば中国政府奨学金によって日本人留学生が中国政府に無償で補助されているなど、各国で一般的にあるものである。他国の優秀な人材を自国の企業や研究機関で確保したり、こちらのシンパになってもらって彼らが祖国に帰った時に両国の関係が良好になったりすることを狙って各国がやっていることだろう。これはこれでやっておかないといけないことだろうし、日本の奨学金制度に問題があるのは確かだが、海外からの留学生に対するそれのせいで国内の奨学金制度に問題が生じているわけではなく、切りはなして考えるべきだと思う。
