実態は青春とは程遠いドロドロさ
いじめ以外にも、セクハラや部員による犯罪事件も蔓延しています。
2012年の夏の甲子園では、不祥事校同士による試合が行われたことも。大会中に部員の一人がわいせつ強盗の容疑で逮捕された栃木県代表の作新学院高校と、震災直後に部員7人がリサイクルショップに侵入し、建造物侵入の疑いで送致された宮城県代表の仙台育英高校が対戦。こういう試合でもきっと、感動が生まれるんでしょうね。
部員以外でも、高校野球関係者のセクハラや性犯罪も野球を愛する純粋さの反作用なのか、頻発しています。
2008年には、静岡の強豪・常葉菊川を選抜優勝、選手権ベスト4に導いた森下知幸監督が、担当記者にセクハラをして、謹慎処分を受けています。この事件では、朝日と毎日の女性記者がそれぞれセクハラの後遺症で休職に追い込まれていますが、朝日も毎日も事件については、主催事業を守ろうとするためか、公式には一切言及しませんでした。ここでも感動の舞台裏で涙した人がいた模様です。
坊主頭と何も考えてない球児たちの姿のためか、一見爽やかそうに見える高校野球ですが、その裏側には、カネ、いじめや犯罪、理不尽なしごき、セクハラなどドロドロしたものばかりです。
でも、これだけ不祥事が絶えない高校野球をそれでも応援したがるバカが沢山いるから不思議なものです。まあ、犯罪者にも熱心なファンがつく時代ですけどね。
むしろ、これからはそういう陰湿な部分を含めながら、選手たちがひたむきに頑張る姿が感動を呼ぶ時代になるかもしれません。逮捕された部員の分まで頑張るその姿に感動しましたみたいな感じで。まあ、せいぜい、日射病になって倒れてしまわないように気をつけてください! 倒れたとしても、感動しましたくらいしか言われないでしょうから。
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写真/Wikipediaより(撮影/百楽兎)
初出/実話BUNKAタブー2014年10月号