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柴田英里がフェミニズムの歴史から読み解くフェミニズムとは何か?フェミニストとは何か?現在の“フェミニズム”の問題点

社会
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インターネット上で、フェミニストをめぐる騒動が頻繁に起きている。そういった騒動を見ていると、フェミニズムは男性性を嫌悪し、性表現を有害なものとする思想とも見えてしまう。実際のところフェミニズムとは何か。フェミニストである柴田英里氏がフェミニズムの歴史を紐解き、現在の“フェミニズム”を解説する。
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Colabo問題を読み解くためにも

現在、インターネットでは、10代女性支援活動を行う一般社団法人「Colabo(コラボ)」とその代表である仁藤夢乃氏を中心として、連日炎上が起きている。東京都の若年女性支援事業委託団体の不適切な会計問題や、「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律(略称『困難女性支援法』)」などが主なトピックだ。

コラボと仁藤氏を擁護する弁護団は、昨年11月29日の記者会見において、コラボに向けられた疑念や批判を、「女性差別」であり、「フェミニストに対する反発」であり、「女性に対する暴力そのもの」であるとしていたが、本当にそうなのだろうか?

筆者は、フェミニストを自認しているが、コラボに向けられた疑念や批判を、「女性差別」、「フェミニストに対する反発」、「女性に対する暴力そのもの」とは思わなかった。確かにコラボや仁藤氏への誹謗中傷の中には女性蔑視的なものもあり、それ自体は遺憾であるのだが、批判の全てがアンチフェミニズムではない。

コラボに向けられる疑念は、第一に公金の不正・不適切使用の疑い、第二に保護した10代の女性たちを政治活動に動員している疑いであり、それらの視点はフェミニズムと矛盾しない。筆者はむしろ、仁藤氏らが批判者をアンチフェミニストであると決めつけることに、安易な自己正当化や、問題を有耶無耶にして「悪い男たちに嫌がらせされる可哀想な女性」というストーリーを仕立てあげるような不誠実さを感じた。

仁藤氏は確かにフェミニストであるかもしれないが、仁藤氏のような思想や活動だけがフェミニズムではない。フェミニズムは様々な流派があり、対立や論争とともに拡大していった思想・運動なのだ。

前置きが長くなったが、今回は、「フェミニズムとは何か? フェミニストとは何か?」を、初めて触れる人にも伝わるよう、大まかに整理した上で、現代のフェミニズムが抱える問題を提示したい。フェミニズムに興味はないがコラボ問題に注目している人にとっても、理解の補助線となれば幸いである。

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