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『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』はもったいない:ロマン優光連載275

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「ねずみ男は目玉おやじになってからが初対面だったはず」とか「ねずみ男って300才以上だったはずだから、少年なのは変では」と思う人もいるかもしれないが、この世界線ではゲゲ郎時代に目玉おやじに会ってたし、年もそんなにくってないのだろう。

『続ゲゲゲの鬼太郎』を読みすぎた人の中には、「こんな素敵なゲゲ郎さんが、後に女性器に全身を入れられてしまうなんて、ひどすぎる…。」と動揺する人もいるかもしれないが、この世界線ではそんなことはないだろう。

そもそも鬼太郎のアニメ化・実写化作品なんて、どれも設定やキャラの性格が違う。水木先生は映像化作品に対して非常に寛大というか、お金が入ってきたらいいというスタンスの人だったので、そのぶん自由にやらせて貰えたのだろう。

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だいたい、原作の水木作品にしたって設定とか性格は作品によって違うし、全体を通した整合感なんてものはないのだ。鬼太郎に雪姫という妹がいたこともあるし、そもそもどうやって妹ができたのかわからない。毛目玉が目玉おやじの親戚だという話もあったけど、幽霊族の男は死ぬと目玉だけになるのだろうか。ねずみ男にしても「ねずみだけの島に何故か一人だけ生まれた人間」だったり、妖怪と人間の間に生まれたことになってたりして、よくわからない。だいたい水木先生のそういうのは適当なので真面目に考えても仕方がない。

そもそも、鬼太郎というキャラクター自体が水木先生が産み出したものではなく紙芝居の人気コンテンツである「ハカバキタロー」を水木先生が自由にアレンジしたものであるから、他の人が自由にアレンジしていくのも気にならなかったのかもしれない。原作者がそうなのにファン側が気にしても仕方がない。鬼太郎世界というのはマルチバースだと思って、自分の思っているのと違っても「違う世界線の話なんだな」と思っておけばいいのである。そう、鬼太郎世界はマルチバースなのだ。

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