「いや、そんな細かい気にしてる人がいるんですか?」と思う人もいるだろう。いや、きっとどこかに絶対いるはずだ。その証拠に私だ。
いつものメガネ出っ歯サラリーマンにあたる山田が熱い長台詞を言いした時に私は異常な違和感を覚えてしまった。欲に負けて酷い目にあったり、何もしてないのに酷い目にあったり、ねずみ男にだまされて酷い目にあったり、悪事を働きそうになるが良心の呵責にまけて辞めたりしているような平凡な小市民の山田があんなに熱い台詞を吐くわけがない、あいつは「ひぃー!おたすけー!」みたいなこと言ったり、ぺったらぺたらこしたりすることしかできないはずなのに…。こんなの俺の山田じゃない!
しかし、マルチバースだと思うことで動揺から立ち直ることが出来たので、みなさんにもこの役立つ知識を知ってもらいたい想いで書いています。
されはさておき、真面目な話をすると、みんな自分の好きな鬼太郎世界を好きでいればいいので、自分の知ってるのと違ってたからといって気にすることはないのだ。
ちなみに私の好きな世界の鬼太郎はエロい高校生になった後に力士になる鬼太郎の世界です。
私の頭が悪い話はどうでもいいので話を戻すが、この作品の水木は本当に良い水木だ。どれくらい良い水木かというと、あんまり良かったので『悪魔くん』の水木老人登場回を観るために最近退会(サブスクに入りすぎてお金がかかるという理由)したばかりのNetflixに入り直し、全話視聴してしまったくらい良い水木だ。
面白い作品だった。
〈金曜連載〉
画像/作品ポスター
2023年を振り返る:ロマン優光連載272
ビートルズと「NewJeansおじさん」:ロマン優光連載259
あのちゃんについて:ロマン優光連載145
PROFILE:
ロマン優光(ろまんゆうこう)
ロマンポルシェ。のディレイ担当。「プンクボイ」名義で、ハードコア活動も行っており、『蠅の王、ソドムの市、その他全て』(Less Than TV)が絶賛発売中。代表的な著書として、『日本人の99.9%はバカ』『間違ったサブカルで「マウンティング」してくるすべてのクズどもに』(コアマガジン刊)『音楽家残酷物語』(ひよこ書房刊)などがある。
twitter:@punkuboizz