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『セクシー田中さん』報告書:ロマン優光連載294

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しかし、だからといって現状を肯定して「こういうものだから仕方がないのである」というような考えは「綿花プランテーションを成立させるためには奴隷制度が必要だから、奴隷制度は仕方がないのである」みたいなものでしかない。

問題があることがわかっていることに対しては、変えていく過程で様々な苦難があり、長い時間がかかるとしても、変えていこうとする意思が大切だと思う。

『スケバン刑事』の実写化問題

全然話は変わるが漫画の映像化作品にもいろいろなあり方はある。

作者によって、作品によって、映像化作品に対して原作に対する忠実度の求め方は違う。こだわりすぎて映像化が実現しない人もいれば、水木しげる先生のように何のこだわりもない人もいる。

原作に忠実に作品化したものが面白い作品かといえば必ずしもそうではないし、改変によってつまらなくなる場合もあれば、改変によって面白くなる場合もある。

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漫画『スケバン刑事』のドラマ化作品、『スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説』のように有り得ないような大幅な改変がされているにもかかわらず、原作者・和田慎二先生から南野陽子演じる主人公・五代陽子は原作の麻宮サキそのものである、ドラマ版『スケバン刑事』三部作の中で原作のイメージに最も近いという評価を引き出した作品もあるのだ。

原作第一部をベースにし、比較的改変が少ないドラマ版『スケバン刑事』は和田から全く評価されず、II以上に奇想天外な設定でほぼ原作と関係がない(ただ和田の別作品『忍者飛翔』の要素が取り入れられており、和田に対するリスペクトがないわけではないと思われる)『スケバン刑事III 少女忍法帖伝奇』は和田を激怒させた。両者とも面白いといえば面白いのではあるが、当たり前だが原作者には原作者のこだわりがあるのである。

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