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石丸伸二とナポレオン 米山隆一による「石丸現象」評と今後

社会
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石丸氏に次の目があるとしたらそれは、斎藤知事が辞任した後の兵庫知事選挙か、広瀬参議院議員が辞任した後の岩手県参議院補選に敢然と立候補し、まだ残っているSNS上のアドバンテージと政治資金をフルに活用して勝利をおさめ、そして見事な行政手腕を発揮して兵庫県政を立て直すか、参議院議員となって出色の活動をすることではないかと思います。

2021年当選の斎藤元彦兵庫県知事は、パワハラ疑惑で窮地に立たされ「失職」、出直し選挙に挑むこととなった。

残念ながら私は、今までの市長としての実績や、市議会議員との議論、都知事選挙の演説や、選挙後のTV番組でのやりとりから、石丸氏に、時流に乗って支持を集める政治家としての能力は認めるものの、周囲の協力も得て、適正かつ堅実に巨大な行政機構を運営する実務家としての能力や、会派に所属して他の議員の協力を得ながら出色の質問をする柔軟性(国会では会派に所属しない議員には、ほぼ質問機会はありません)を認めることは困難だと思います。しかし、一砲兵隊長だったナポレオンが、次々と出世してフランスの皇帝になったように、時に役は人を創り、人は変わります。

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165万8363人の期待を集めた石丸伸二氏が、その期待に応える変身を遂げることを、一日本国民として祈念しつつ、他山の石として今後とも注目していきたいと思います。

 

文/米山隆一
初出/実話BUNKAタブー2024年10月号

米山隆一

PROFILE:
米山隆一(よねやま・りゅういち)
1967年生まれ。新潟県出身。東京大学医学部卒業。独立行政法人放射線医学総合研究所、ハーバード大学附属マサチューセッツ総合病院研究員、おおかた総合法律事務所代表弁護士などを経て、2016年10月に新潟県知事就任。2021年10月、衆議院議員選挙にて旧新潟5区で初当選。立憲民主党所属。
Twitter @RyuichiYoneyama

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