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生活保護受給者3人のリアルな限界懐事情

社会
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本山さんの現在の受給額は月に9万8000円ほどだそうだ。

「市営住宅の家賃が2万8000円で、それを事前に差し引かれた額が毎月振り込まれる形です。そのほかの固定費は、電気ガス水道代が合わせて1万円ほどと、あとは携帯代が3000円と、Wi-Fi代5000円です。食費は3万5000円ほどで、基本は自炊ですが、受給日後に“チートデー”としてステーキ定食松牛でカットヒレ定食とか、回転寿司で10皿とお酒2杯とかっていう豪華めな食事を月1、2回食べたりします。通院帰りに蕎麦やラーメンなどの1000円ほどの外食をすることも。あと、お酒や菓子代にも食費のうちの1万円くらいは使っちゃってますね。そのほかは、交通費に6000円ほどと、衣類や家具、雑費などで1万円ほどです」

こうした生活で、受給額をほぼほぼ毎月使い切っているという。

「正直、受給額は足りていません。2013〜15年にかけて、当時の物価の下落を理由に生活保護費が10%引き下げられたそうですが、いまは逆に物価高なんだから当時のレベルまでちゃんと戻してほしいなと思いますね。昨今の食料品の高騰にも結構ダメージを受けてます。それに、店で酒を飲む余裕なんかないので、飲み友達との交友関係は皆無になりましたし、知り合いを増やそうと思っても『でも、交際費に充てれるお金はないんだ……』と思うと社交的な気分にはなりにくかったり。あと、エアコン代の補助は熱中症のリスクが高い高齢者に限られているので、僕は夏を扇風機1台で凌いでたりもします。ただ、医療費が無料なのはやはりありがたくて、昨年3割負担だと14万円かかる白内障の手術を受けられました。無料じゃなければ、きっと手術していなかっただろうなと……」

ギリギリの生活ではあるようだが、本山さんは「いつかは社会復帰したい」と考えているそうだ。

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「年齢的にまだ40代なこともあり、周りから『ホントは働けるだろ』なんて冗談を言われるのはしんどいです。僕自身もちゃんと働きたいとは思いますが、やはり精神の調子を考えるとフルタイムで働くのは難しい。医者からも『できる範囲から』と念を押されているので、パートとかから始められたらなと。とはいえ、生活保護から脱したとしても、精神疾患によりまたミスが続いて職場に迷惑をかけ、鬱になりまた生活保護に戻るという悪循環になるくらいなら、生活保護のままのほうがいいかもしれない。そうなった場合、退職から申請が下りるまでの期間は無収入状態になるので、そこのリスクも大きいなと感じています」

隠れて風俗に勤める21歳女性

都内在住の飯島可奈子さん(仮名・21歳)は、若くして生活保護を受けている身だという。取材を快諾してもらったものの、なぜか集合時刻の前後になると連絡がとれなくなる、という現象が2回も続いた。

「なにかトラブルでもありましたか?」と連絡すると、「すみません。いま家にWi-Fiがなくて、ちょいちょい家に来てくれる友達のポケットWi-Fi頼みで連絡してて……」

とのこと。あきらかに日常生活に支障が出ていると言えそうだ。

ようやく取材が叶ったのは、約束から3回目。さっそく彼女が生活保護に陥った経緯から聞いた。

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