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『ムー』を読んでいると陰謀論にハマらないのか? 〜ムーの編集長、参政党にハマる〜:ロマン優光連載349

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公式アカウントの投稿に対して好意的にとらえる人も多い。しかし、公式アカウントが今まで三神アカウントのことを知らなかったわけではないだろう。急にああいうことを言い出したのは、参政党に対する批判が「ムー」自体に及ぶことをおそれてそうふるまったとか、特定の政党を「ムー」が支持しているように思われたくないといった理由からの発言である可能性はあり、編集部としての明確な声明がないかぎり、三上氏の何が問題であったかということについてどのように考えているかはわからない。

とにかく、編集長が陰謀論的言説を垂れ流してきた団体を支持していることで「ムーを読んでいると陰謀論にハマらない」という言説があてにならないというふうに話題になったという話である。編集長は「ムー」を作っているだけで「ムー」の読者ではないからこういう事態になったみたいなネタが投稿されているのも何件か見たが、三上氏は「ムー」を中学1年生から愛読していた人なので、そのネタもなりたたないという……。

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距離をとって楽しんでいる人ばかりではない

ここまでは状況説明であって、ここからが自分的には本題なのだが、「ムー」を読んでたら陰謀論にハマらないなんてことは絶対にないと思っている。

「ムー」に関して、読者は真偽不明の言説をエンタメとして楽しんでいるとか、わかっててネタとして楽しんでいるみたいなことが言われているが本当にみんなそうなのだろうか。

過去にはオウム真理教に関する好意的な記事を掲載して、結果として信者を増やす一因となったこともある。

「ムー」だけではなく、過去には他にも「トワイライトゾーン」などのオカルト誌が存在し、それら全体の話になるのだが、80年代には戦士症候群の問題もあった。自称・目覚めた戦士、事象・前世の記憶を持つ中高生が大量に文通コーナーで仲間を求める状況があり、1989年には徳島県で小中学生の女子3名が前世を見るために集団自殺未遂を起こった。

こういったことからわかるのは、距離をとって楽しんでいる人ばかりが読んでいるわけではないということだ。

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これらはあくまで過去の話であり、現在はこういった問題も考慮した誌面づくりがおこなわれているという意見もあると思う。また、まだ精神的に未発達な児童の起こした問題であり、大人であればこういうことは起きないという考えもあると思う。

しかし、どこまで考慮しようとも、大人であろうとも、ビリーバーとして記事を読んでいる人はいなくならないだろう。うさんくさい効果な開運グッズの広告が掲載されているのは、その広告に効果があるからではないのだろうか。一定数の売り上げがないのなら広告なんてださないし、信じてないなら買わないのではないだろうか。ライターにしても、一定の距離をもって楽しんでいる人ばかりではないのでは。

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