「ムー」自体の存在を否定する人もいるだろうし、オカルト的なもの全ての存在、巷のささいな占い程度の特に暴利をむさぼってないようなものまでも許せない人もいるだろう。ただ、個人的には人間が生きている以上はオカルトや偽史みたいなものは絶対になくならないと思っているし、何かが廃れても新しいものが生まれてくるだろう。そういううさんくさいものがあってもいいと思っているし、全くなくなるのはそれはそれでおかしな社会だと思う。人の心に関わるような、あいまいな領域というのは必要なのではないだろうか。ただ、それが誰かを差別したり、人の不幸や社会不安に付け込むような使われ方をするのは絶対にダメだと思う。
現実の問題とどれだけ・どのように距離を取るか、現実の政治とどれだけ・どのように距離を取るかが重要で、それは発信側、受け手双方の個人の覚悟や良識とかバランス感覚にかかってくる。非常に難しい問題であり、どうすれば正解とかはないのだろうが、誰かを差別したり、人の不幸や社会不安に付け込むような使われ方をしない形でのやり方を個人個人が模索していく道しかないのではないだろうか。
先日、TBSのニュース番組をたまたまみていたら、たつき諒氏に詳しい人、親交がある人としてナオキマン氏と三木大雲氏がでてきて、第三者というよりはそちら側でビジネスをしている人たちなわけでさすがに制作側はどうかと思う。三木氏がたつき諒氏はそんなにスピリチュアルな人ではないと言いだしたときは倒れるかと思った。
オカルト業界だけの話ではなく、それを取り上げるメディアの問題も重要なのではないだろうか。
そういえば、「ムー」読者をムー民とよぶのを中高生時代に「ファンロード」でおぼえたのだが、現在も使われていて何となく懐かしくなったのである。
〈金曜連載〉
画像/『ムー』(2025年 8月号)
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PROFILE:
ロマン優光(ろまんゆうこう)
ロマンポルシェ。のディレイ担当。「プンクボイ」名義で、ハードコア活動も行っており、『蠅の王、ソドムの市、その他全て』(Less Than TV)が絶賛発売中。代表的な著書として、『嘘みたいな本当の話はだいたい嘘』『90年代サブカルの呪い』(コアマガジン刊)『音楽家残酷物語』(ひよこ書房刊)などがある。
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