「内海は『医学不要論』を掲げ、FacebookやYouTubeで一時は数十万人単位のフォロワーを持っていました。船瀬は『買ってはいけない』シリーズを皮切りに、『ワクチンは人口削減計画』などの主張を展開し、出版と講演で商業的成功を収めています。こうした言説に影響され、実際にワクチンを拒否して重症化したケースや、子どもへの医療拒否による事件も発生しています」(前出・出版関係者)
参政党のオーガニック信仰にも同様のビジネス面がある。参政党の主張に賛同して不安を感じた人が、参政党系のオーガニック食品やサプリ、健康商品に誘導されるのだ。
「参政党関係者が運営・関与するYouTubeや講演会などで、健康食品や水素水、EM(有用微生物群)関連の商品が宣伝されるケースもあるそうです。その一方、過去のYouTubeでは神谷が市販のピザを食べていることなどを平気で口にしているんですけどね」(週刊誌記者)
陰謀論者の困ったところは批判に対して聞く耳を持たないタチの悪さだ。批判をしてくるのは「真実に目覚めていない人」であり、非科学的だという真っ当な指摘をするメディアには「真実を隠し、大衆を洗脳している」という別の陰謀論を持ち出してくるロジックは陰謀論者の定番となっている。
一億総陰謀論化に向かう日本
こうした陰謀論を垂れ流すことで大成功したYouTuberも山ほどおり、登録者数289万人の「たっくーTVれいでぃお」を運営する澤村拓亨や、登録者数約370万人を誇りABEMAで冠番組まで持ったナオキマン、同147万人コヤッキーなどが代表的なところだろう。
「『ムー』などのオカルト雑誌も根強い人気を保ち続けています。かつて90年代のオウム真理教事件や統一教会問題などで下火になったオカルトや陰謀論が、ここにきてまたブームになっているんです」(前出・出版関係者)