2016年ぐらいには「初恋サイダー」を今さらカヴァーすること自体が面白いものという認識で演者側が呈示するということも起こっていた。現在もそういう感じの「初恋サイダー」は存在している。
また、本来のBuono!の現場では存在してなかったコールが地下現場で年々継ぎ足されていって過剰になり、フロアーが非常にうるさくなる曲になってしまっている。
普通に何のてらいもなく好きだからカヴァーしている人もいるし、単に盛り上がるからと何も考えずやらせる運営も未だにいるのだが、なんであれ楽曲の持つ強度があるからこそ未だにカヴァーされているし、様々な解釈で演者がやることが成立しているわけで、ようするにいい曲なのである。
個人的には『数学♥女子学園』のエンディング曲であり、MVに先輩の奥さんとか、友達の友達がたくさん出ていてビックリしたというイメージが強い曲である。
ただ困ったことに、モーニング娘。の「ピョコピョコ ウルトラ」のオリジナルを聴けば今でも「サイン コサイン 明太子」と言いたくなったり、実際に口にしてしまうのだけど、『初恋サイダー』のオリジナルを聴いても汚いミックスとか「いただきまーす」というコールしか脳裏をよぎるようになってしまっているという……。
環境による強制的な認識の更新とは怖ろしいものだと本当に思うのである。
〈金曜連載〉
画像/ 初恋サイダー/DEEP MIND(初回生産限定盤) – Buono! (DVD付)
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PROFILE:
ロマン優光(ろまんゆうこう)
ロマンポルシェ。のディレイ担当。「プンクボイ」名義で、ハードコア活動も行っており、『蠅の王、ソドムの市、その他全て』(Less Than TV)が絶賛発売中。代表的な著書として、『嘘みたいな本当の話はだいたい嘘』『90年代サブカルの呪い』(コアマガジン刊)『音楽家残酷物語』(ひよこ書房刊)などがある。
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