こうした成功譚──つまり「フィクション」を打ち破ったのは東京地検特捜部だった。2006年1月23日、会社の決算53億円余りを粉飾したとして証券取引法違反の罪で堀江を逮捕したのだ。
刑事被告人となった堀江は無罪を主張したが、後に懲役2年6カ月の実刑が確定する。刑務所生活を経て、すっかり「前科モン」になった堀江は、当初こそ謙虚な社会復帰を演じていたが、次第に持ち前の横暴さを取り戻していった。
暴言癖は枚挙に暇がない。例えば11年2月放送のテレビ朝日系「朝まで生テレビ!」でこう吠えている。
「中国や北朝鮮が日本に攻めてくるわけがない!」 「尖閣諸島を明け渡しちゃえばいいじゃない!」
迷走する堀江が活路を見出したのは、宇宙事業である。20年7月、堀江が創業した宇宙ベンチャー「インターステラテクノロジズ」は「医療従事者への感謝を込めて赤いバラ一輪を宇宙に届ける」とぶち上げ、ロケット打ち上げを予定。だが、直前にメインエンジンの点火器の異常を検知したため、打ち上げは中止と相成った。17年7月の打ち上げスタートから6回目の挑戦だったが、成功したのは一度きり。鳴かず飛ばずの事業に批判は根強い。
「私財を投じて夢を叶えることに反対する人はいないだろうけど、ホリエモンのポンコツロケット事業には多額の血税が投じられているのです」(経済紙記者)
経産省の「宇宙産業技術情報基盤整備研究開発事業」の委託先となっているステラ社には、15年~20年にわたり、国庫から研究委託料が支払われていたのだ。 「何らの実績を有しないにもかかわらず、20年には5300万円が支払われているのです。事あるごとに政権与党や国の施策を批判してきたホリエモンが血税を受け取っていることに対し、『お前の金で全部やれ』という批判が殺到するのは当然でしょう」(同前)
こうして舞い戻ったのが「フィクション」の世界だった。
活動の場を「虚構」の世界へ
堀江が現在の活動の主軸の一つと捉えているのが、ブレイキングダウンCEOの溝口勇児氏、「青汁王子」こと三崎優太氏による経営エンターテイメント番組「REAL VALUE」。まさにネット界隈の〝掃き溜め〟級のきな臭さが漂う配信チャンネルである。
