世の中のことはたいていわかりやすい答えなどはなく、自分の求める答えにあった情報を求めるようになってしまうと間違った地点に着地しがちなものである。
だから、この本には目からうろこが落ちるような新事実など書かれてはいないし、なにかに熱くたぎっていたりもしないのである。基本的に二人の会話はテンションが高いわけではなく、現代の世相に怒りをぶつけるとか、そんな感じは皆無である。
「あれは変ですよね」とか「あれはなんなんでしょう?」という会話が多く、あからさまにおかしな部分に対する指摘はしても、必ずしも正解を出そうとはしていない。
派手な結論とかをぶちあげれば盛り上がるのだろうけど、そういったところも全然ない。
二人で話していて同じ結論になるかというと必ずしもそういうわけではない。特に意見の一致を見ないまま話が終わることも多い。
二人して「よくわかりませんね」と言っていることだってある。
誤情報に騙されることから絶対に身を守ると言うことは非常に難しいが、自分が求めているわかりやすい答えが必ずあるものではないということを心にとめておけば、それなりに避けられるのではないかと思う。
そういう感じの本を目指してみた次第である。
YouTubeで配信されたものをそのまま原稿化したものではなく、テーマに関連する別の話題、対談中の脱線などYouTube版でのみ取り上げられているものも多いが、デモに関する発言をする以前から門ひろこ氏の話を毎回のようにしていたり、伊東市の田久保眞紀元市長と前橋市の小川晶市長の話が続き物化していたり、あれはあれで思い返すと面白い。
自分が普段から気を付けていることが二つある。
自分が嫌いなものの不利になる情報は疑ってかかる、自分が好きなものの立場を有利にする情報は疑ってかかる。その二つである。
〈金曜連載〉
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画像/『ネットで〝真実〟を知ったつもりでデマをまきちらす君へ』(コアマガジン)
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ロマン優光(ろまんゆうこう)
ロマンポルシェ。のディレイ担当。「プンクボイ」名義で、ハードコア活動も行っており、『蠅の王、ソドムの市、その他全て』(Less Than TV)が絶賛発売中。代表的な著書として、『嘘みたいな本当の話はだいたい嘘』『90年代サブカルの呪い』(コアマガジン刊)『音楽家残酷物語』(ひよこ書房刊)などがある。
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