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米山隆一衆議院議員インタビュー:「国債は国の借金ではない」という「甘い夢」を斬る

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――2022年末の株価の暴落によって、積立NISAがマイナスになった人もたくさんいます。

米山 年収300万の人に投資を薦めるなんて、それこそ詐欺に近いと思いますね。社会保障を放棄して、自己責任にすり替えている。そういう政府の経済政策の怠慢を許している一因には、反緊縮や積極財政、MMTのような「甘い夢」があると思います。だから、よっぽど「甘い夢」の方が、政府の陰謀なんじゃないかと。国民を団結させないために、お金持ちの人たちが、反緊縮の情報を流しているんじゃないかなと思った方が納得がいく(笑)。

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自民党の中にも、立憲民主党の中にも、反緊縮やMMT理論を説く人が一定数います。でも、経済には夢のような一発逆転はないんですよ。昨年末のインフレと円安で、国民はだいぶショックを受けて目が覚めたと思うんです。アベノミクスは円安とインフレを誘導しましたが、世界的な状況も含めてたまたま幸運が重なって、円安とインフレが意図したほどには実現しなかった。だからその危険性に多くの人が気づかなかったけど、結局インフレと円安が加速してしまったら、生活は苦しくなるっていうことに、みんな気づいたと思うんです。

だから、まともな政治家にまともな政策をやってもらって――私自身で言えば、まずはインフレと為替を安定させることと生活保障だと思っています――立て直すしかない。そうしないと、いくら多額の国債を発行して防衛費を倍増しても、他国と戦火を交えることなく、内部から国が滅びると思いますね。

取材・構成/高木“JET”晋一郎
撮影/武馬怜子
初出/実話BUNKAタブー2023年3月号

PROFILE:
米山隆一(よねやま・りゅういち)
1967年生まれ。新潟県出身。東京大学医学部卒業。独立行政法人放射線医学総合研究所、ハーバード大学附属マサチューセッツ総合病院研究員、おおかた総合法律事務所代表弁護士などを経て、2016年10月に新潟県知事就任。2021年10月、衆議院議員選挙にて新潟5区で初当選。立憲民主党所属。
Twitter @RyuichiYoneyama

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