PR
PR

あの頃の創価学会:ロマン優光連載267

連載
連載
PR
PR

自分が小学校高学年になる頃にはこういった過激な布教運動は影を潜めていたようで、それを目撃したりリアルタイムで話を聞くことはなかったが、まだまだ過激な振るまいの記憶は共有されていた。ただ、うちの実家は近所に住んでた父方の祖母が神道系のマイナーな新興宗教の信者(家族はさして興味がなく、同じ宗教の人と結婚した親戚を除けば祖母の死後は全く関わりがない)だったので、宗教関連の話が身近で聞く機会もあったが、同世代でも環境によっては全然知らない人もいただろう。

過激な振るまいはなくなったとはいえ、布教がしつこいという話と公明党への投票のお願いがしつこいという話は中学生以降よく耳にする話だった。これについては、「同級生が二世信者だけど勧誘はされたことはないし、投票のお願いもちょっと言われるだけでしつこくはない」という話を大人になってから何人かから聞いたので、みんながみんなしつこいというわけではないのだろう。

90年代頭に大学進学で東京に来てからよく聞いたのは、「学会は票を買ってくれる」という噂だ。学会の人に頼まれて公明党に投票して1万円貰ったという話を知人から聞いたこともある。これらの話が事実かどうかわからないが、こういった話が信憑性をともなって語られるような土壌が当時あったということだ。

東京に出てから初めて実際の学会員と接することになったが(地元にいる頃も近所にいたかもしれないし、同級生にもいたかもしれないが、学会員だと認識できた人はいなかった)、自分が実際に知り合った学会員、末端の信者にあたる人たちは善行をつむということを意識しているのか親切な人が多かった。

PR

客として見に行ってたバンドのメンバーにも学会員はいたし、常連客の中にも学会員はいた。いつもライブで顔をあわせる高校生の女の子が、友達を連れてくるようになって「学校の友達なんだろう」と思っていたら学会を通じた幼馴染みだったということもあり、「創価学会の信者って多いし、互いの関係性も強いんだな」と思ったこともある。

自分が大学を辞めたあとの20代の頃に住んでたアパート(風呂無しトイレ共同)の住人のおばさんも学会員で、何かあると林檎をくれたりする親切な人だったが、たまに大作先生は立派な人だとかいう話を世間話の合間にするくらいで、別に勧誘されたことはない。

ライブハウスで知り合った人も、おばさんもいい人だという印象しかなく、末端の学会員に対しては悪い印象はなかった。

創価学会絡みの事件の数々

一方で池田氏や創価学会と公明党に関しては大人になって色々と知るようになったが、いいイメージを持ったことはない。政教分離原則にあからさまに反しているように自分は感じてしまう公明党の存在。池田氏と学会の選挙関与疑惑。学会と公明党に対する批判本の出版や流通を学会員や公明党議員が妨害した言論出版妨害事件(1970年)をはじめ、批判に対して議員を使った圧力で潰そうとしたり、信者が嫌がらせをするような姿勢。後藤組との関与疑惑。どれも、いい印象ではない。

タイトルとURLをコピーしました