白 第8巻の最後で覇王子によって「覇皇会館武闘大会」の開催が宣言された。第9巻の主な内容を雑に言ってしまうと、武闘大会の開催宣言を受けて動き出した世界各地の格闘家の紹介パート。最初にトーナメントをやった時は1冊で終わらせるつもりだったから、出場選手のバックグラウンドまで丁寧に描いてる余裕がなかった。よくわからないキャラがワンパンで倒される展開が続くのは、自分としてもいかがなものかと思っていた。今回のトーナメントはそのあたりの反省を踏まえて、読み応えのあるものにしたいと思っている。
――第9巻では進次郎似の柔道家とかネオナチのドイツ人とか新キャラの紹介だけでなく、前回のトーナメントに出場したキャラにも改めてスポットが当たっているのは、そういう意図があったからなんですね。
白 そういうことだ。既存のキャラの背景も掘り起こしていきたいと考えている。新キャラもまだまだ登場する予定。今回のトーナメント編は新旧キャラが入り乱れて戦っていくことになると思う。
――今後の展開がとても楽しみです。第9巻の発売日(4月25日)が待ち遠しくて夜も眠れません。本日は貴重なお話を聞かせていただきまして、ありがとうございました。
白 そこまで言うからには当然買うんだろうな? もう予約はしたのか?
――買いたい気持ちはあるのですが、編集者におねだりしたら見本を貰えるかもしれないので……。
白 いきなり●●【編注・伏せ字とさせていただきます】かよ? 木っ端ライターらしいな。
取材・文/高野房道
引用イラスト/『テコンダー朴』(作・白正男、画・山戸大輔、コアマガジン)より
初出/実話BUNKAタブー2023年6月号
PROFILE:
白正男(はく・まさお)
職業:義士、漫画原作者。出身成分:核心階層(抗日戦士)。正しい歴史認識と人権思想を啓蒙するため、本誌連載作品『テコンダー朴』の原作を担当。