一方、女性擁護派は、この男性が隣に座ってきたのは女性だからという意見がほとんどです。性的嗜好として下心で女性の隣に座ってきたのだろう、というものです。しかし、実際はこの男性、おそらく女性だから隣に座ってきたのではありません。
男性がわざわざこの女性の隣に座ってきたのは、キャリーケースで席を占領していたからです。席を荷物で占領しているという行為が許せない、ある意味正義感の持ち主で、それをやめさせるために(まあ嫌がらせとも言えますが)この女性の隣に座ってきたのでしょう。おそらく男性は、この女性でなくとも、隣の席に荷物を置いている男性だったり、ムダに足を広げて隣の席スペースまで使っているような男性がいたら、隣に座っていたことでしょう。
なので、隣の席を巡る今回の騒動、キャリーケースで隣の席を占領しつつそこに座ってくる男性がいたら「きもい」「しねよ」とSNS上で言えてしまう面倒臭い女性と、席が他に空いていようとも二席占領している人が許せずわざわざ行動に移す面倒臭い男性のぶつかり合いであって、女性の隣を狙って座ってくるキモい男性問題とはそもそも別です。
ちなみに、世の男性は、女性の隣と男性の隣の席が空いていたら、本音では女性の隣に座りたいと思いつつも、わざわざ女性の隣に座ったらキモいと思われるから、自重して男性の隣のほうに座る人が大半ではないでしょうか。なかには、男性より女性のほうが一般的に痩せていて女性の隣の席のほうが広々使えるから、女性の隣を選ぶという男性もいるようですが、それはちょっと羞恥心が欠如していてキモいのではないかと思います。
文/鈴木チチロー
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