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底が抜けてる衆議院東京15区補欠選挙:ロマン優光連載289

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自民党推薦を受けないことでイメージの悪化を避けた乙武氏だが、選挙違反をした木村前区長の応援していた時点で江東区での評判はどうだったのだろう。時を同じくするように小池百合子東京都知事の学歴詐称疑惑が再燃するということもあった。乙武氏の得票数の低さに関しては、不倫やそこから出てきたゴシップの数々によるイメージの低下の影響が大きいだろうが、木村氏陣営を応援していたこと、報道による小池氏のイメージの低下の影響がどれくらいあったのか知りたい。

立憲民主党が擁立した酒井菜摘氏(23年度の江東区長選挙を落選したことがある)が今回当選したのは、酒井氏の政策に支持が集まったというより、連続する不祥事による自民党の不在によって、相対的に固定の支持者が多い立憲が漁夫の利を得ただけだと思うので、立憲の支持が伸びているとかそういう話ではないと思う。

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変人だらけの選挙

変な話だが癖の強い候補者が多い選挙だった。スピリチュアルと陰謀論に傾倒しがちな須藤元気氏。百田尚樹氏の呼び掛けで生まれた日本保守党から出馬、いわゆる「ネトウヨ」層に支持される極端な主張で知られる飯山陽氏。無所属出馬した汚職の当事者である秋元氏。一時期の勢いを失っているスピリチュアルと陰謀論の右翼政党・参政党からは看護師出身という経歴が酒井氏と被る吉川りな氏。立花孝志氏の通称・N国も、はあちゅう氏の数々の裁判の代理人として知られ、立花氏、堀江貴文氏やゆたぼん氏の裁判も担当した弁護士の福永活也氏を擁立している。ひたすらアクが強い候補者や党が多く、そこまで極端なイメージがない候補、立憲の酒井氏、日本維新の会の金澤ゆい氏、都民ファースト推薦の乙武氏といったところが上位を争うかと思ったが、蓋をあけてみれば須藤氏が2位だった。

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須藤氏の健闘に関しては意外だった。れいわ新選組の山本太郎氏が応援演説に入ったことの影響がどれだけあったのだろうか気になるところだ。まあ、れいわもスピリチュアルと親和性の高い人の支持がある政党の一つである。

知名度的にはネット民にしかほとんど知られていないであろう飯山氏が乙武氏よりも得票数が多かったことも衝撃だった。

投票率の低さはそうとうなもので、浮動票みたいなものがあまり動かなかった結果、知名度で票を得るようなこともあまり起こらず、それぞれの熱心な支持者の数が反映される結果になり、順位の不思議さに繋がっているように思える。投票率の低さの原因には普段は自民党に票を入れてきた人の不参加もあるだろう。自民党絶対支持の人は単純に入れるところがない、不祥事の影響で消極的に不支持になっている人もどこかを選んだりせずに棄権に回った人も多いだろう。 

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