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トランプ大統領のバカすぎる半生

社会
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この自伝、1987年に発売されているのだが、それから29年経った2016年7月。ゴーストライターだったトニー・シュウォルツが「実際よりも魅力的な人物に描いてしまって後悔している」と、1度目の大統領になる選挙の直前に告白しているのだ。

本の売り上げを伸ばすために、できる限りポジティブに描いたという。しかし「もう一度、書き直せるならば、本のタイトルは『反社会的行為者』となるだろう」と。さらに「もしトランプが大統領選に勝って、核兵器発射の暗号を手に入れたら、文明が終焉を迎える可能性は大いにあると私は心底思っている」とも。これまたトランプを間近で見ていた人物による大統領当選阻止を願った行動だ。

結果は残念ながら当選してしまったが、核戦争にならなくてよかったと思うほかない。この度の再選でどうなるかは知らんけど。

もちろんトランプは「自伝は私が書いた! ゴーストライターなどいない! フェイクニュースだ!!」などといつものように憤ったわけだが、そのファクトはいかに。

今年は映画、2016年には自伝の告発と、いずれもドナルド・トランプを近くで見ていた人物によるドナルド大統領当選阻止行動があったわけだが、その最たるものが2020年の大統領選前に発売された『トゥー・マッチ・アンド・ネバー・イナフ』という暴露本だ。執筆したのはドナルド・トランプの兄でトランプ家の長男、フレッド・トランプ・ジュニアの娘。ドナルドの姪であるメアリー。

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すなわち一族による暴露本。これほどファクトに近いものはなく、当選阻止に効果的なものはないだろう。当時、大統領の座にいたドナルドは法的に出版差し止めにしようとしたが叶わず。発刊初日に約100万部売り上げた。

この本によれば、ドナルド・トランプという怪物を生み出した元凶は、家庭内の絶対的な権力者であり、支配的な父フレッドの教育方針にあったという。

フレッドは15歳で建設会社を創業。第二次世界大戦前にはKKK(白人至上主義団体)のパレードに参加して逮捕されている。戦中戦後は客にユダヤ人が多くいたことからドイツ系であることを隠し、スウェーデン人だと嘘を付いていた。1973年には黒人家族に家を貸さなかったため、司法省から訴えられている。

この父フレッドの教えは「世の中は勝つか負けるかのゼロサムゲーム。権力を持つ者だけが物事の善悪を決める。嘘を付くことは悪ではなく生き方のひとつ。謝罪や心の弱さを見せることは負け犬のすること」というものであったと。

ドナルドが「父フレッドはヒーローであり、手本であり、ベストフレンドだ」といい、大統領執務室に父の写真を飾っていたのは頷ける話。

この父にしてこの子あり。

この考えを受け入れられなかった長男のフレッド・ジュニアは父の支配から逃れるべく民間機のパイロットになったが、父やドナルドからの執拗な侮辱で精神を病み、42歳でアルコール依存症の合併症で亡くなったという。

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