冒頭で出した戸愚呂兄弟やこの明智兄弟だけでなく、ジャンプ作品には肩に乗るキャラが多い。コンビ技を繰り出してくるわけではないので印象は薄いが『ジョジョの奇妙な冒険』ではオインゴの肩にボインゴが乗っているし、『DRAGON QUEST―ダイの大冒険―』のキルバーンとピロロは最後に明かされる正体も含めて素晴らしい肩乗りバディだ。肩乗りというよりは手乗りかもしれないが、『るろうに剣心』の十本刀、破軍の才槌と不二もこれに近い。さらに『魁!!男塾』天挑五輪編で梁山泊十六傑の一員として登場した頭傑&體傑については、登場シーンで「次の敵は肩に乗ってるタイプのやつ!」を見せるためだけに頭傑が體傑の肩に乗って登場し、特に何をすることもなく意外とすぐ降りる。ここまでの時点で「男塾の話をするなら富樫と虎丸について書けばよかった」と思っている。
「大きいほうの肩の上に小さいほうが乗っているコンビ」の体のサイズの対比が一番効いている作品って何かな? と考えたが、平松伸二先生の初期作品『地上最強の男』の金太郎と銀太郎はメリハリが効いたサイズ差で素晴らしいと思う。
あと『ブラック・エンジェルズ』に登場したシュラ・ガイ・ソドムについては、これはそもそも3人トリオであってまったくバディではないのだが、ソドムの両肩にガイとシュラの2人が乗っているという絵面が面白いため、今回のテーマに1ミリも関係ないが、ただ書きたかったという理由で挙げておく。
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文/劇画狼
画像/『平松伸二短編集① 地上最強の男』(平松伸二/グループ・ゼロ)
初出/『実話超BUNKAタブー』2025年5月号