海外では無修正描き放題
――漫画の単行本も世界中で翻訳されていますね。
駕籠 最初はものすごく昔に韓国で出ました。メディアファクトリーが発行していた『コミックフラッパー』の創刊号から初期の頃に描いていた『パラノイアストリート』が出たのですが、そんなに目立たなかったですね。
――その後、徐々に海外からも反響が出てきたのでしょうか?
駕籠 同じくかなり昔に日本のエロ漫画を紹介する雑誌がフランスで出版されて、僕を含めて5人の漫画家が描き下ろしました。それはあんまり売れなかったって言われましたけど、それと同じくらいの時期に日本のサブカル系の漫画を集めて出版する話があって、それはすでに描いてあるものの翻訳だったんですけど、わりと広まったみたいです。僕は『駅前虐殺』の中から短編を提供しました。表紙は古屋兎丸さんでした。単行本が翻訳されるより、もっと前の話です。
――いまでは翻訳にとどまらず、フランスやイタリア発の画集や単行本を出版されていますね。
駕籠 そもそもヨーロッパとかアメリカでは雑誌で漫画を連載することが基本的にないんですよ。日本が特殊で、向こうは完全に単行本主体なので、たいてい描き下ろしで出すんです。それでイタリアのHollow Pressっていうアングラ系の漫画を出版しているところがあって、そこからほぼ年1で描き下ろしの単行本を出版しています。
――近年では『parasitic city(寄生都市)』シリーズと『The Princess of the Never-Ending Castle(無限の城のプリンセス)』を出版されていますね。ヨーロッパでは基本的に描き下ろしの単行本を出版されているとのことですが、イタリアの『La fine del mondo』という漫画雑誌ではカラー作品の連載をされていますよね?
駕籠 それは2025年の秋に創刊号が出た雑誌で、漫画雑誌の復興を目指す目的で作ったそうです。いまイタリアにはほかに漫画雑誌ってないんですね。これもHollow Pressの編集長の友達がやっているので、僕は創刊号に漫画を書いて、第2号では表紙も描くことになってます。
――楽しみですね! 執筆陣で日本人は駕籠さんだけなんですね。海外と日本で描く時の表現に差はありますか?
駕籠 イタリアは全開でやってます。完全に大人向けで無修正なので。
――あ、そっか、そうですよね! 無修正だと描くのも楽しそうですね。
駕籠 ちんこが独立して動くとかそういうのも描けるので。

駕籠真太郎『parasitic city(寄生都市)』1巻より。
