ハラスメントの定義
本人がどう思っていたかではなく、その行動が相手にどのように思われたかが重要になるのがハラスメントである。
やってしまう側の中には自分がハラスメントをしている自覚もなく、善意で自分が正しいことをしているつもりで無自覚にやっているものもいるので、指摘されても理解できない場合もあるし、また善意の行動であったことがパワハラではないことにはならない。事務所の声明はパワハラをおこなっていないということの証明としては成り立っていないのだ。
また、橋本とメイクスタッフも笑顔であったと主張しているが、ハラスメントの場で相手が怖くて笑顔でやりすごすことはよくあることなのでこれも言っても仕方がないことである。
客観的に見ると、あの声明のハラスメント否認声明としての評価は低いということになるだろう。
文春記事とフロム・ファーストプロダクションの声明では橋本が公表していないプライベートの問題に触れており、それはアウティングでしかなく、問題がある。
こうしてみると、全般的にフロム・ファーストプロダクションは人権やハラスメント問題に関する理解が低いのではないだろうか。そのため、佐藤側の主張の本筋であるハラスメントをおこなっていないというポイントが疑わしく見えてしまっている。
だからと言って、佐藤側の主張が本当に間違っていると断言できるわけではない。わかっていることが少なすぎて断言はできないのだ。
この件の問題点として重要なのはプロデューサーと佐藤の担当マネージャーが佐藤本人に身体接触の制限の可能性について事前に伝えないことを選択したことにある。その結果、佐藤に誤解を与え、それがその後の軋轢を生む原因となったのではないだろうか。
事前に佐藤がちゃんと知っていれば、撮影前に降りるなり、事前に対策を練っていくことで気持ちよくアドリブができたり、橋本以外の俳優がキャスティングされるようなことも可能だったわけであり、責任は重い。
文春記事の時系列通りだとすると、佐藤の降板は撮影スケジュール的に厳しく、かなり強引に引き止められることになっていたのではないか。佐藤的には苦痛でしかなかったであろう。
出ている情報で判断すると、フジテレビ側の責任も重いのに佐藤だけが悪者であるかのような記事が出たり、フジテレビ側がそのように受けとれる声明をだせば、佐藤にしたら受け入れることはできないだろうと思う。
SNS上では橋本が他の男性俳優と身体接触をしているシーンの画像をあげて批難する人間が後を絶たないが、事前にそのシーンをやることを了承していたというだけのことでしかない。今回のケースでもレギュレーションとして、アドリブで肩や腕を触るのは問題ない、その他の箇所ついては事前確認をして了解が出れば問題がないということになっている。
近年ではアドリブでの身体接触に関して事前確認を求める女性俳優も多く、橋本が特に問題があるわけではない。彼女のプライベートな事情が伝えられたこと(これは制作側や共演者側に説明することで主張を通りやすくしようという事務所側の判断か、プロデューサーがなかなか納得してくれないので持ち出すことになったのかはわからないが)で話がズレてしまっているが、許可なく体に触れないでほしいという話でしかないのである。
そもそも、佐藤が橋本を演技で触れることをセクハラだとしたわけでもなく、セクハラだと言いがかりをつけたとするのは完全にお門違いである。
