360回 高市早苗の資質に疑問
自分は政治家に対してはその政治的思想の方向性とは別の問題として、最低限の誠実さというものは必要だと思っている。
状況や時間の経緯に伴って政策や主張が変わることは誰にでも起こりえることだが、さしたる理由も明示せずにそれを変えたり、あまりにも頻繁にころころ変わる人はさすがにどうかと思う。
頻繁に、ハッキリとしたソースもないのにてきとうなことを言う人も困るし、それについて追及されると曖昧なことを言って逃げるようなことが頻繁に起こる人も困る。
何か追及された時に事実ではない返答をして、それが事実でなかったことが判明しても、また事実でないことで返すということが続いていくような人も困る。
企みをもって意図的に嘘をついているのか、その場その場で適当に対処した結果そうなったかはわからなくても、どちらにしても不誠実であるということには変わりはない。
人間誰しもミスとか保身の念はあるわけで絶対にそのようなことを起こさない政治家というものはいないと正直思うのだが、それが繰り返される人というのはさすがにどうかと思うのである。
そして、高市早苗氏という人は「この人は不誠実でてきとうな人ではないか」と疑われるような言動の多い人である。
2023年の総務省文書「捏造」発言問題、22年に後援会で安倍晋三元首相の国葬に反対するSNSでの発信の8割が隣の大陸からのものであるという発言をしたという問題に関しては結局捏造だったのかとか、高市氏が本当にそう発言したのかということが曖昧になってしまったのだが、高市氏に対する疑念が相当残るような結果だった。
15年には、鳥越俊太郎氏による「高市氏がアメリカで下院議員の事務所で議会立法調査官をつとめていたというという触れ込みで帰国しテレビ等にでていたが、実際は未契約の見習い待遇のフェローにすぎなかった」という経歴詐称疑惑があった。それに対して、1989年に帰国後、メディアに登場する際にCongressional Fellowではわかりにくいので「訳語」として考えたものであり、93年以降は一切使用していなし、公職での経歴として使用したことはないという見解をしめした。
ただ、初当選にあたる93年の衆議院議員総選挙時の選挙ポスター、92年、93年の選挙公報では使われており、米国の公務員のように思わせる印象操作ではないかという疑惑が残った。