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二村ヒトシインタビュー「AV新法改正活動は人権とエロ表現の自由と女優さんたちの労働環境を守るための戦いなんです」

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「そのために新法をいい方向に変えたいし、出演しなくてもよかった女性がAVに出てしまうことが減るように、AV女優になることのハードルはもっと高いほうがいい。AVに出ることが本人の魂のために本当に必要な人は、かならずそのハードルを超えてきますから。悪質なスカウトマンはハードルを下げるし、悪質な同人AVは出演のハードルがもっと低い。そういう人たちには、ちゃんとルールを守らせていきたい。そしてAV女優になりたいって思っちゃった女性には、ぜひ、なる前に『ラブレース』と『ブギーナイツ』という2本の映画を観てほしい」

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女優志望の女性必見の2作

『ラブレース』は伝説的なポルノ『ディープ・スロート』の主演女優リンダ・ラヴレースの伝記的な実話で、AVに出ることで狂ってしまった女性の人生を描いた作品だ。『ブギーナイツ』は1970年代末~80年代アメリカのポルノ業界に生きる人々の葛藤を描いた群像劇である。

「どちらも古い、アメリカのポルノ業界も今の日本のAV業界よりはるかに古くて悪かった時代を描いた作品ですが、僕らの先祖が出てくるわけです。『ラブレース』は世界で初めてカメラの前で喉フェラをやって大スターになったポルノ女優が主人公ですが、彼女は業界の男に色恋がらみで夢を語られ承認欲求にもつけこまれ、悲しい人生を送ることになりました。

これを観ても、自分はこうはならない、自分は自分らしく生きるためにAVに出るんだって覚悟できる人にだけAV女優になってほしい。『ブギーナイツ』を観ると、AVに出ることは広く一般社会から無意識の差別を受ける側になることだってわかるし、未成熟な人間が安易な仕事ぶりでどんどんクズになっていく痛ましさもわかる。でも、捨てたもんじゃない仲間もできる」

黒でも白でもなく、グレーもあれば、入り混じったマーブルも存在するAV業界。それを学ぶのに映画を教材に薦めるとは、さすがAV業界屈指の文化系AV監督の二村氏らしいが、なにはともあれAV新法はこの6月に見直しとなる。その際にエロ=女性搾取として、AVへの規制を強めようとしているアンチポルノ派の動きもあり、新法改正のタイミングで、これまでよりもより厳しい規制がかかる可能性もある。

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