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吉田豪が駕籠真太郎先生にインタビュー!

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駕籠 最近はウンコ系はあんまり描いてないです。ただ2023年の春ぐらいに『スカトロジー大全』っていう、久々にウンコ系の、それは新作ではなくて、いままで描いてきたウンコ漫画を集めたセレクト本なんですけど。それは出版社のほうから「ウンコで1冊出しませんか?」って言われて、いままでけっこう描き溜めてるんで、じゃあそれを集めて出しましょうって感じで久々に出して。ウンコ系だと、昔『ベビーフェイス』っていう雑誌がありましたけど、ホントにスカトロ系のガチな雑誌で、たしか隔月で連載してて。雑誌の体裁上、ウンコプラスエロはどうしても外せないので、1話16ページぐらいで、やっぱりネタが尽きてくるわけですよね、バリエーションがどうしてもそんなに広がらない。いくらウンコ好きといえどもさすがにあの連載はつらくなってきましたね。だからウンコ大喜利というか、すでにあるホラーとかゾンビものとか、そういうジャンルに微妙にウンコを当てはめていくみたいな感じでしかできなかったんですけど。だからウンコを求められて描いたのは、実はそんなにないかもしれない。『フラミンゴ』みたいに、アブノーマル雑誌だから、じゃあウンコにしようってこちらで提案するみたいな感じで。

——求められてないのに描いてたんですね。

駕籠 まあそうですね(笑)。そういうのが好きな人は多いんじゃないかなと思って。あくまで要素として、ウンコメインではないですけど、女の子がウンコ漏らしちゃったとか、そういうのは描いてたんで。

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駕籠真太郎テイストを前面に出さない表紙

——そういう意味では、今回の新作はかなりいいバランスだと思いますよ。

駕籠 グロよりはシュール寄りな感じになっちゃってるんですけど。特にこの表紙なんかはデザイナーさんから、あんまり駕籠真太郎テイストを前面に出さないでくれっていう計算で。江戸川乱歩好きな年配の人にも届いたらいいなということで。もともとの僕のノリでラフを何個か出したんですけど、これはちょっとやりすぎだってことで、もともとの乱歩好きでもOKな表紙にしてくれって言われて。この狙いがどこまで当たるかわからないです。太田出版で単行本が出るようになった頃は、そこそこ増刷とかあったんですけど。

——まだ出版界が元気な時代でしたからね。

駕籠 ここ最近はまず増刷ってかからないですから。漫画の世界も格差がデカくなって、売れる人は売れるかもしれないですけど。

——漫画は特に売れる人が売れすぎてますからね。ただ、こういうコアなちゃんとした読者がいる人たちも、いまは生きていく道はちゃんとできてるなと思ってますけど。

駕籠 昔から買ってくれてる人はホントありがたいなと思います。自分でもそうですけど、漫画にしろなんにしろ、しばらくファンだったとしても途中で飽きちゃったりするじゃないですか。僕の昔からの読者でも離れちゃう人はいっぱいいると思うので。いま展示会やってるんですけど、展示会だとホント初期の頃から読んでくれてる人がいまだに来てくれたりするんで、それはありがたいです。

——前にインタビューで「辞めたいと思ったことはないです。他に何も選択肢がないですし、やることがないからです」って、えらい正直なことを言ってましたけど。

駕籠 ハハハハハハ! まあそうですね。何かを作ることは昔から好きなので、映画にしてもなんにしても。そういうところからは離れられないかなとは思います。

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