高度成長期で企業も事業拡大しまくりの慢性人手不足状態につき、地方農村や旧産炭地の中卒や高卒を「金の卵」ともてはやして都会に連れてきては集団就職させていた。そんな中で大卒ならば就活なんてする必要なし! エントリーシートなんていうめんどくさいものが普及し始めた氷河期時代の4倍近くも内定が取れたというデータもあるほど。しかも成績による学校推薦なんていうものまで出始めた頃だ。
大学には成績ごとに求人募集が貼られ、就職課を通して応募。すると大学OBのリクルーターから連絡が来て、美味いメシを食わせてもらいながら入社を誘われて、気に入れば即内定という緩さ。 そりゃあ、やることなくて暇だからヘルメット被って暴れたくもなるわな。
氷河期世代の人事は団塊の世代
1945年生まれの人が四大卒業して就職するのが67年。まだまだ高度成長期真っ直中で、毎年給料がガンガン上がっていく。人が多くて役職も多いので、働けば働くだけ評価されて偉くなっていく。仕事ができる必要はなく、仕事がやれる者ならば勝手に稼ぎが増えていく時代。「努力すれば必ず叶う」なんていう幻想を押し付けてくるのは、このぬるま湯世代の老人たちです。はい。
ガンガン上がる給料に浪費が追いつかず。勝手に金が貯まる。貯まって使わない金は定期預金に入れればいい。例えば74年の郵便局の定期貯金の金利は年8%(!)。100万円入れとけば複利で膨らみ、9年で倍の200万円を超えるって言うんだから……。